るるの日記

なんでも書きます

神武天皇 敵は絶対に討つ

2021-01-29 17:51:10 | 日記
また歌のりたまはく

「みつみつし
久米の子等が
垣下に植えし【椒(はじかみ)】
口【ひひく】
われは忘れじ
撃ちてし止まむ」

又歌のりたまはく

「【神風(かむかぜ)】の
伊勢の海の
【生石(おひし)】に
這(は)ひ廻(もとほ)ろふ
【細螺(しただみ)】の
い這ひ廻り
撃ちてし止まむ」
とうたひたまひき

★椒(はじかみ)
山椒や生姜など、口を強く刺激するもの

★ひひく
口に刺激を感じる
敵から受けたひどい痛手がいつまでも忘れられない意味にかける

★神風
伊勢の枕詞
伊勢は風が強いからとも、皇大神宮があるからともいう

★生石
石は生まれ成長すると信じた

★細螺
小形の巻き貝
細螺のように這いまわり結集する、ことを言う

■「久米部の者たちが垣のそばに植えた山椒を食べると口がヒリヒリする。その感じがいつでも残るように、私は敵から受けたひどい痛手を忘れまい。敵を撃たずにおくものか」

「神風の伊勢の海に生い立つ石を、這い廻っている小さな巻き貝のように、敵のまわりを這い廻って、撃たずにおくものか

神武天皇 臭いニラの根と芽を引き抜くように、登美毘古を討つ歌

2021-01-29 15:35:59 | 日記
後、【登美毘古(とみびこ)】を撃たむとしたまひし時、歌のりたまはく

「みつみつし
久米の子等が
【粟生(あはふ)】には
【かみら】一本(ひともと)
【そね】が本
【そね芽繋ぎて
撃ちし止まむ】」
とうたひたまひき

★登美毘古
トミノナガスネビコ
生駒郡富雄村(奈良市三碓町)
頸の長い男、土豪の異様な姿

★粟生
粟畑

★かみら
か→臭気
みら→ニラ

★そね
その根の茎

★そね芽繋ぎて撃ちして止まむ
その根と芽を連ねて一緒に
敵を一人も残さず数珠つなぎに捕らえる

■後に登美毘古を討とうとされた時
「久米部の者たちの粟畑には、臭いの強いニラが一本生えている。その根と芽を一緒に引き抜くように数珠つなぎに捕らえて、敵を撃たずにおくものか」とお歌いになった


神武天皇 土雲を討つことを明かした歌

2021-01-29 15:07:04 | 日記
其の土雲を打たむとすることを明かせる歌にのりたまはく

忍坂の大室屋に
人多(ひとさは)に 来入り居り
人多に 入り居りとも
【みつみつし】 【久米の子】が
【頭椎(くぶつつい)】
【石椎(いしつつい)】持ち
【撃ちして止まむ】
みつみつし 久米の子等が
頭椎
石椎
持ち 今撃たば良らし

とうたひたまひき。かく歌ひて、刀を抜きて一時(もろとも)に打ち殺しき

★みつみつし
久米の枕詞
久米氏の威力をほめた語

★久米の子
久米部の者

★頭椎(くぶつつい)
柄の上部が塊状の太刀
あるいは柄の端が塊状の木槌

★石椎(いしつつい)
石槌

★撃ちて止まむ
撃って、後に終わるだろう

■伊波礼毘古命が、その土雲を討とうとすることを知らせた歌

「忍坂の大きな大きな穴倉に
人が大勢来て入っている
どんなに人が大勢入っていても
久米部の者が、頭椎・石椎の武器で
撃たずにおくものか
久米部の者たち、頭椎・石椎で、今すぐ撃ったらよいぞ」

と歌いになった。兵士たちは刀を抜いて、いっせいに打ち殺してしまった




神武天皇 策略

2021-01-29 14:32:05 | 日記
故、ここに天つ神の御子の命もちて、饗(あへ)を八十建(やそたける)に賜ひき。ここに八十建に宛てて、【八十膳夫(やそかしはで)】を設(ま)け、人毎(ひとごと)に刀(たち)はけて、其の膳夫等にをしへて、のりたまはく
「歌を聞かば、一時共(もろとも)に斬れ」とのりたまひき

★八十膳夫
供膳を扱う人

■天つ神の御子、伊波礼毘古命のお言葉で、ご馳走をその勇者たちに賜わった。その折、たくさんの勇者それぞれに多数の供膳人を配した。

供膳人には太刀をつけさせ、「歌を聞いたらいっせいに斬りかかれ」と教えておいた

神武天皇 忍坂(奈良県忍坂)

2021-01-29 14:13:22 | 日記
其の地(ところ)より幸行(い)でまして、【忍坂(おさか)】の【大室】に到りましし時、尾ある)土雲八十建(つちぐもやそたける)】、其の室に在りて待ち【いなる】

★忍坂(おさか)
奈良県桜井市忍坂

★大室
穴倉

★土雲八十建(つちぐもやそたける)
土雲→先住の土着民の賎称。蜘蛛を連想するような異形ととらえたのだろう

八十建→多数の勇敢な人

★いなる
獣が怒っているように、皇軍来たら戦おう怒り、叫ぶ

■伊波礼毘古命は宇陀から進軍し、忍坂にある大きな穴倉に着いた時、尾のある土雲という土着民で勇敢な者たちが、多数その穴倉にいて、皇軍の来るのを待ち構えて、怒り叫んでいた