3104丁目の哀愁と感傷の記録

日々生きてます。自分なりに。感じた事を徒然に書きます。素直に。そんな人間の記録。
since 2008.4.4

Hawaii一人旅 ―最終回・帰国―

2010-10-28 18:14:06 | 
出発から一日ごとに書き続け、6回と言う長編日記になってしまった。
今回でHawaii一人旅日記は最終回。


最終日。
この日は本当に飛行機に乗り、日本に帰国するだけである。

ただ、特記することが1つだけあるので、わざわざこうして1つの日記として書くことにした。

6時に起床、速攻でチェックアウトを済ます。ここでも何事も無く事は済んだ。

6時30分位に何回もお世話になった19&20番線のバス停に到着。いよいよ最後のバスである。
しかし、ここでなかなかバスが来ない。

しかも一緒に座っていたのは俺と、もう一人はおそらくホームレス。
ワイキキビーチ周辺を歩いたことがある人はご存知かもしれないが、あそこは非常にホームレスが多く、夜などは治安があまりよくない。

朝イチということで、人通りもほとんど無く、ホームレスと二人きりでバスを待つ。
その間も彼は独り言をブツブツと言っていた。
ボロボロに汚れた毛布を持ち、髪の毛は暫く洗っていないであろうボサボサ具合。

昨日の件もあり、非常に怖かった。今日は最終日で日本に帰国するだけだ。最後の最後で何かトラブルがあるのはまっぴら御免である。
バスを待っている時間、早く着てくれとずっと祈っていた。

そしてバスが到着する。安心していつものように財布から$2.50ドルを取り出し投入する。

すると、後ろにいた彼から呼び止められる。

“お札落としたよ”と言っていた。

そう、俺は財布から$20札を落としてしまっていたのである。


彼はいい人だった。すごく嬉しかった。

“Thank you”と言うと、ニコッと笑った。

たったそれだけのことに無性に感動し、ちょっとうるっと来てしまった。

因みに俺は、ホームレスの人に偏見を抱いていたとか、ホームレスの人も全員が悪い人じゃないことを知っただとか、そんな事を言いたいのではない。

ホームレスの人に対して、そのような否定的な考えを抱くことはごくごく当然であり、そのくらいの防御の姿勢を取って接するくらいのほうが丁度いいと思う。
別に俺の考えを改める必要なんて全く以って無いと思う。

しかし、彼は俺に対して優しかった。

ただ、それだけ。

俺が関わりたくないと思っていた彼が、優しかった。
ただ、それを知って嬉しかっただけだ。


バスはホノルル国際空港へを向かう。このバスの中では一睡もせず、残るHawaiiでの滞在時間を噛み締めていた。
車窓から過ぎ去る何度も見た景色を眺めながら、あぁ、これでいよいよHawaiiともお別れかという気分が徐々に色濃くなってくる。

途中で向こうの大学生ぐらいだと思われるカップルが乗ってくる。とても楽しそうに会話をしている。これから二人でどこかに出かけるのだろうか。

ホノルル空港に到着。まずはお世話になったあの場所、バス乗り場で一服。

帰りの便はデルタ航空である。航空券を手配し、バックパックを預ける。

身軽になり、早々にセキュリティーチェックを済まして中へ。まだ時間は1時間近くある。まずは朝食を食べた。
その後、お土産屋をふらつき、雑誌やお菓子などを購入。

いよいよ搭乗である。パスポートの出国のスタンプを押して貰っていなかったので、これで大丈夫なのかと言う不安があったが、問題なかった。Hawaiiではパスポートには入国のスタンプだけのようだ。


そして日本へ向けて飛行機は飛んだ。



終わった今思い返して総括してみると、俺の余りの無計画のお陰でオワフ島に関してはあまり回れなかった気がする。
しかし、迷い、知らない道をほっつき歩き、へとへとになるのもそれはそれで旅の醍醐味であるし、ツアーなんかでは経験できない貴重な体験であると思う。

色々なものを見ることができ、体験することが出来た。
何より、一人で何もかもこなすということが面白かった。
纏めると疲れた分、本当に楽しかった。

けど次にHawaiiに行く時は、誰かと行こうと思う。