3104丁目の哀愁と感傷の記録

日々生きてます。自分なりに。感じた事を徒然に書きます。素直に。そんな人間の記録。
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厳戒態勢の冬の旅 4 ―アントワープ&ブリュッセル編―

2016-01-16 19:11:16 | 
2015年12月29日

ヨーロッパ紀行3日目。

この日はベルギーで最も行きたかった場所、そして今までずっと行きたいと思いを馳せていた場所へ行く日。

出発は急ぐわけでもなかったので、このたび初めてホテルで朝飯を食べることができた。
せっかく全部朝食ついてたのに…

ホテルの7階のビュッフェ。

チョコレートのクロワッサン、サラダ、ベーコン、スクランブルエッグ、ハム、チーズ…
ヨーロッパによくありがちな普通の朝食。
しかし、温かい食事がやっぱり美味しい。こんなに食べていいのかってくらい食べた。

何度も訪れたブリュッセル中央駅へ。

窓口に行き、切符を注文する。

アントワープまでのリターンを。

11ユーロを払い、列車へ。
アントワープまでは1時間かからない位。

北駅を通過するときに、かの有名な“飾り窓”地域を車窓から見る。
本当にそのまんまの飾り窓の光景。
本当にあんなかっこでショーウインドウに立っているんだな。

アントワープに到着し、すぐにその駅舎の荘厳さにびっくりした。
まさに歴史あるヨーロッパの駅舎という感じ。
ブリュッセル中央駅なんて比べ物にならない位立派な駅であった。

そして向かうのは俺がこのたびで最も楽しみにしていた場所。

アントワープ大聖堂(聖母マリア大聖堂)。


中央駅からは結構歩く。30分以上は歩いた。迷った分を含めれば1時間くらい歩いたかも。

尖塔が見えてきた。
外観を見たときには感動した。とうとう来たよ。ここが俺がずっと来たいと思っていた場所か…


入り口の前は少し広場になっており、写真を撮ろうと試みるが、何せデカすぎて全体が入らない。

入場料を払って聖堂内へ。

真っ先に俺が一番楽しみにしていた場所へと向かう。

それは過ぎに見つけることができた。

ルーベンスの祭壇画、『キリスト降架』


なぜ俺がこんなにもアントワープを訪れたかったのかというと、このルーベンスのこの絵を見たいがためであった。

この『キリスト降架』はある少年も見たいと思いを馳せていた祭壇画なのである。

フランダースの犬のネロとパトラッシュが死の直前に見た絵画。
それこそがこのアントワープ大聖堂の『キリスト降架』なのである。

「やっと見れたよパトラッシュ…」

アニメの中でネロはそういったが、俺もとうとうこの絵をこの目で見ることができた。

この絵を見るためにベルギーまで来たといっても過言ではない。
この目に焼き付けるため、その絵画の前でしばし立ちつくし、見入っていた。


ここアントワープ大聖堂は上記の『キリスト降架』だけではなく、ルーベンスの様々な見事な祭壇画を見ることができる。

『キリスト降架』の対をなす『キリスト昇架』等のネロ少年が見たかった祭壇画を見ることができる。

そしてネロとパトラッシュが永遠の眠りに着いた場所である祭壇は神聖な雰囲気が漂っていた。




聖堂を後にし、地球の歩き方を見ると、“フランダースの犬祈念碑”なるものが近くにあるとのこと。
探してみてみたが、ちょっと小さかった。

帰り道は大いに迷い、相当の時間がかかってしまった。
昼ごはんは帰り道にあったマック。
やはりマックは世界各国はずれがない。おなじみの味である。
奥さんの足が痛くなってしまい、靴を購入するため、駅近くのナイキショップへ。
アントワープでスニーカーを購入するってのもレアな体験である。


午前中が終わり、帰路へ。
再度ブリュッセル中央駅を目指す。
奥さんは車内でスニーカーに履き替え、生き返っていた。

北駅付近ではまた飾り窓を車窓から眺めた。
交渉しているところや、実際に中に入っていくところまで見ることができた。


午後はブリュッセルの観光。
ブリュッセル滞在三日目にしてようやくブリュッセルの観光である。

街中には中世の町のように馬車が闊歩していた。


まずは2回目のグラン・プラスへ。

何度来ようが素晴らしいものは素晴らしい。
夜のグラン・プラスしか見たことがなかったので、明るい時間帯のグラン・プラスは新鮮に映る。
この空間で周りを眺めているだけで幸せである。

セルクラースの黄金の像にもしっかりタッチした。

その後はブリュッセルのマスコットキャラクター、ジュリアン君に会いに行く。
そう、小便小僧ね。
ここブリュッセルの小便小僧は世界各国の小便小僧の本家本元。
なんとこのジュリアン君はかつて国を小便で救った英雄なのである。

タンタンの壁画を抜けて見つけた。

流石、世界三大がっかりスポットと言われているだけのことはある。
注意してみないと見逃してしまうほどの大きさ。
ただ、あの小さな小便小僧の前に人だかりができており、人の数はすごかった。

駅に戻り、中央駅でいたるところの切手を買い占める。
明日には帰国のため、必ず明日には投函しなければならない。
しかし、なんとあと三枚ほど足りず。

その後は俺が大好きなシュールレアリスムの芸術家、マグリットの美術館に向かう。
しかし、時間がぎりぎりになってしまい、入場することができなかった。
時間は4時半。これで帰ってしまうには惜しい時間だ。


そして大急ぎである場所へ向かう。

EU本部。

ヨーロッパ連合、略してEU。
このEUの本部はここブリュッセルにあるのだ。世界史を学ぶものとしてぜひとも訪れてみたい場所である。

中央駅からひたすら歩いた。
多分歩く距離ではないと思う。暗くなりかけていたので、早歩きで浸すら40分くらい競歩のように歩き続けた。

ようやく到着。
中に入ることはできないが、その外観を眺めるだけでも十分だ。
加えて苦労して到着した場所だったため、喜びも一入だ。青い旗がいくつも風になびいていた。

帰り道はまた同じ道をひたすら歩き続ける。中央駅に着いた頃にはすっかり暗くなっていた。

中央駅の裏側(グラン・プラス側ではなく、美術館がある側)はちょっとした公園のような広場になっており、ここから見るグラン・プラスの市庁舎はライトアップされとても綺麗。

中央駅では気軽に一杯飲めそうなバーを見つけたので、お気に入りのレフをひっかける。
ここで飲んだビールが一番うまかった。


そして夕飯。

この日はベルギーの名物料理であるマッスルを食べようと決めていた。
マッスルとは、ムール貝のこと。
これを白ワインで蒸した料理が有名なのである。ブリュッセルの夕食時はいたるところからマッスルの白ワイン蒸しのにおいが漂っている。

ホテルからすぐ近くのレストランでマッスルを注文。
付け合せはこれまた定番、フリット。これはフライドポテトのこと。
やはりマッスルは美味しい。中に一緒に入っているセロリもいい味出している。


そして一度ホテルに戻るが、まだまだ終わらない。
夜の楽しみが待っている。

グラン・プラスの音と光のショー。

またあの感動を味わいたくてしょうがないのだ。何度行けば気が済むのかって言われそうだが構わない。
1日目は偶然行って始まっていたが、今回は8時からの時間に合わせ、始めから最後までしっかりと見ようと決めた。
そして写真を撮らず、肉眼で見続けようと決めた。

ショーが始まる…

やはりこの荘厳な建物が色とりどりの光に照らされて、壮大なBGMがかかると本当に素晴らしいとしか言いようがない。
今回はi-phoneを封印し、ずっとひたすら最後まで見入っていた。

本当にこの音楽が知りたい。なんていう曲なのか。もしかしたらオリジナルなのかもしれないけど。

感動冷めやらぬまま、ホテルへ戻る。

部屋でポストカードを書く。枚数は多かったが、今回は1日目のルクセンブルク、2日目のオランダと列車を使った旅であったことに加え、その移動時間も長かったため、列車の中でポストカードを書くという、何とも時間を有効に使うことができていたのだ。
残りのポストカードをすべて書き上げ、インターナショナル用の切手を張り、準備万端で最終日に備えた。


ヨーロッパ紀行3日目、アントワープ&ブリュッセル終了。