3104丁目の哀愁と感傷の記録

日々生きてます。自分なりに。感じた事を徒然に書きます。素直に。そんな人間の記録。
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20年越しの夢 3 ―ナスカの地上絵編―

2015-02-08 23:59:30 | 
2014年7月31日

この日はいよいよ20年越しの夢がかなう日であった。

あれを見てみたいと思ったのは20年以上も前である。俺が小学生だった頃だ。

俺はある本の中でその絵のことを知った。
一発でやられた。その絵の不思議な魅力に憑りつかれてしまった。
なぜそんなに俺の心を惹きつけたのかは今でもわからない。
実際にあれをこの目で見て確かめた後でも答えは出ていない。

けど、確かにあの絵を見て自分の中に衝撃が走り、その世界の謎をこの目で見てみたいという衝動が起こったことは今でもはっきりと覚えてる。

そして念願の3日目。
いよいよ俺はナスカへ向けて出発した。

パラカスのホテルで朝ご飯を終え、バスで移動。
ナスカ空港へ向かった。

ほどなくしてナスカ空港に到着。ここからどこかに移動するわけではない。当然ながら。
フライト時間は帰ってくるまで含めて1時間程度。

ナスカの地上絵を見るためには小さいセスナに乗らなくてはならない。
そしてこのセスナがめちゃくちゃ酔うと悪名高い。
せっかく、念願のナスカの地上絵をこの目で見れる時が来たのだ。

準備は万全にしておきたい。
酔い止めを飲んだ。ついでに日本で新たにわざわざアウトドアショップで双眼鏡まで購入してた。これも首にひっかけて持ち込む。

飛行機の待合室が土産屋になっており、そのお土産がまた俺の心をくすぐるものばかり。
なんでもかんでも買いたくなってしまう。けどちょっと待て。まだ実物を見ていない… お土産は帰ってきてからでも買えるだろ。

ちなみに飛行機はAerodianaという飛行機会社。
手荷物はほとんど何も持ち込むことはできない。俺が持ち込んだのは財布と双眼鏡とペットボトル1本の水、そしてカメラだけ。
セスナは非常に軽いので、重量制限がととえも厳しいのであろう。

飛行機の時間までしばし待たされる。
この時間が楽しみで楽しみでしょうがなく、じれったい。と同時に酔ってしまうんじゃないかとう不安もあった。

そしていよいよ案内が。小さな待合室から外へ出る。
空港から出て滑走路をセスナまで歩く。結構歩いた。
天気も晴天で、絶好のフライト日和である。

そしていよいよセスナに到着。
驚くほど小さい。
チケットによると俺は左側の前から3番目。当然全員窓際だ。

コックピットが全て見えるほど小さなセスナだ。シートベルトをしっかりと締めてスタンバイ。

しばらくはナスカの町の上空を飛行。思ったよりは揺れない。

ここでナスカの地上絵について『地球の歩き方』より少し抜粋して書いておく。

紀元前後~800年前後にかけて繁栄したナスカ文化。
ナスカの人々はこのナスカの広大な平原に謎の地上絵で知られる絵を描いた。
動物、魚、植物、果ては謎の宇宙人らしきものまで。
そして何が一番不思議って、それらが空中からでしか確認できないほど巨大なものであるということ。
一体これらが何を表しているのか、何を意味しているのか。
これまで数多くの仮説が立てられてきたが、未だ謎に包まれている。
宇宙人説、空飛ぶ人間説、星座を表すカレンダー説、宗教儀礼説などなど…
しかしながら、今のところ確実にわかっているのは、絵はパンパを覆っていた黒い石や砂をどけ、白色の地面を出すことによって線として描かれているということだけ。
そして年間おとんんど雨が降らない気候が、地上絵を現在にまで残したということぐらい。
多くの謎を残したまま、大地という巨大なキャンバスに今もなお刻み込まれている…

どう?こんなの読んだ日にはもうたまんないでしょ。
小学生の俺がわくわく感にノックアウトされた気持ちはよくわかる。

いま、これを書いててわくわくしてきたもん。
今から2000年前の今でも解明されていない謎。本当に地球という舞台のミステリーだよ。

解明されずにこのまま永劫に謎のままでいてくれた方が面白いと思う。
そしてそれを解明しようと謎ときに挑戦することにこそ人はロマンを感じるんだろうな。

誰が、何のために…

これほどこのフレーズが似合う世界遺産もないと思う。


旅行記に話をもどそう。

パイロットは英語を、ちょっとだけの日本語で説明してくれた。



そして遂に…


見えてきた。
最初は…

『クジラ』だ。

こいつは非常に見つけづらいことで有名。一発目だから確実にゲットしておきたい。
こいつの目印は線があって、そこの角になっているところだ。発見!


そして2つめは…

『宇宙人』

こいつは良くガイドブックとかにも載っている有名なもの。
そして山に描かれているので非常に見つけやすかった。
俺に手を振っている。発見!

お次は3つめ『サル』

こいつはだだっ広い何もない平原に描かれているが、しっぽがあまりにも特徴的なのですぐに見つけられた。
奥さんの一番推し地上絵になりました。
発見!


次は『イヌ』

何とか見えたが、タイミングが合わず、カメラに収めることができず…
ちらっとしか見えなかったな…
けど、発見!


お次は何といっても俺の一番の推し地上絵…
『ハチドリ』

俺はこいつが地上絵の中で一番かっこいいと思う。
このデザイン。
なんか俺の感性にピンとくるものがあった。

この目に焼き付けた。発見どころじゃない。

次の『クモ』発見!

次に『コンドル』
こいつもかっこいい。レッチリのボーカルや須藤元気の背中にはこのコンドルの地上絵のタトゥが入っている。発見!

お次はまとめて二つ。
二つ並んでいる『木』と『手』

この『手』のデザインも最高に好き。かわいいよね、何となく。
後で買った石に地上絵が描かれているキーホルダーはこの『手』のデザインのものにした。

『フラミンゴ』『オウム』

この二つも何とか発見!

ということで、何とかすべての地上絵を発見することができた。

ただ、地上絵を見せるために、セスナがすごい勢いで旋回したり、急降下したりするので、途中やばくなりかけた。
全く気持ち悪くはならなかったけど、あのままもう少し長かったらやばかったかもってくらい。
まあ、何よりおれはナスカの地上絵でアドレナリン出まくっていたからかもしれない。

ミラドールに上ってきたかったッテ感も少しあったが、全然満足。
全て見れたし、何よりこの目で20年間見たかったナスカの地上絵を見たって満足感でいっぱいであった。

そしてまた30分程度のフライトで空港に戻ってきた。

お土産やではやたらと一杯買ってしまった。

キーホルダーとマグネット、さらにはTシャツまで買ってしまった。

いやー、夢をかなえた。幸せだった。


そしてパラカスのホテルに戻って昼ごはん。
昼ごはんはパエリアとポテトサラダ。

昼ごはんが終わると、もうパラカスとはお別れである。宿に別れを告げてバスへ。
またリマまで4時間バスに閉じ込められる。

リマに到着するともう暗かった。


初日に泊まったリマのホテルで夕食。
スープとペルー料理の定番ロモ・サルタードという牛肉と玉ねぎとポテトの炒め物。
これがまたおいしい。

さらにせっかくなのでペルーの有名蒸留酒、ピスコをいただく。
ピスコは相当に強く、全部の飲めなかった…
味は美味しかったけどね…

というわけで一生に残るナスカの地上絵編でした。



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