3104丁目の哀愁と感傷の記録

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厳戒態勢の冬の旅 2 ―ルクセンブルクの街並みとブリュッセル、グラン・プラス編―

2016-01-11 18:48:16 | 
2015年12月27日


この日は6時に起きた。
準備を手早く済ませ外に出る。

ホテルから駅へと向かう。

ホテルからの最寄駅はブリュッセル中央駅で、10分ほどで到着する場所にある。

辺りはまだ真っ暗。人もほとんど通っていない。
そしてその誰もいない真っ暗な町が怖い。

いきなり話しかけられたのは酔っぱらっていると思しき若者二人組。
ライターを貸してくれとのこと。向こうは何語か分からなかったが、なぜか通じ合った。
びくびくしながら中央駅に向かう。

この日はルクセンブルクに行く予定であった。
スターターとしては申し分ない場所である。

日本であらかじめ列車を予約していた。
ICという列車。InterCity、つまり、都市と都市を結ぶ急行列車である。

出発は7:37分。そして到着予定は10:50分。
つまり3時間13分も列車に乗りっぱなしなのである。

俺が予約した列車は乗り換えなしでルクセンブルクに行くことができるようだ。

ネットで予約したということに加え、初めて列車に乗るため、かなり早く到着しておいた。
7時くらいに中央駅に到着。

まずはこのプリントアウトしたチケットが有効なのか確かめるために窓口へ。

俺の予想ではこのプリントと引き換えに切符が貰えるのかと思っていたが、そうではなく、この紙がすでに切符になるとのこと。

窓口のオッチャンは優しく、丁寧に教えてくれた。
電光掲示板を見ると例の7:37分発の列車はBassel行きのICという列車。

発車まではずいぶん時間があったので、駅構内にあったスタバで朝食。
サンドイッチとカフェモカ。明日もこの駅で早朝に列車に乗るので、この時点で明日の朝食も決定した。

10分ほど前になりいよいよホームに降り立つ。今回幾度となく利用した中央駅。
終盤にはここに帰ってくると安心したものだが、初回は無事にたどり着けるものかと緊張した。

定刻で列車は到着、2等車に乗り込む。

列車内はほとんど俺ら以外に客はいなく、快適そのもの。しーんとしており、列車の音が響く。
辺りは真っ暗。

ここから3時間は乗りっぱなしである。

ブリュッセルの都会から20分もすると、ヨーロッパの原風景へと景色は変わる。
移ろいゆく景色。
しばし“世界の車窓から”を楽しむ。
9時前くらいにようやく明るくなってきた。

天気も良く、車窓化や見える田舎風景はとてもきれいだった。

路線図がなかったので、地球の歩き方に乗っていたアバウトなものを確認しつつ、停車駅を確認する。
アナウンスもないので、停車するたびに駅名を確認。

そして3時間の長旅の末、電車はようやくルクセンブルクに到着。

今回の旅行第一か国目、ルクセンブルク。

正式には広域行政都市という区分らしいが、国である。

駅は小ざっぱりしていて綺麗だった。
地球の歩き方に、駅構内にあるパン屋のクロワッサンが絶品ということだったので、おやつ代わりに頬張る。

まずルクセンブルクで向かうは旧市街。ここは世界遺産登録されている。

地球の歩き方を見ても、数パージしかない。
見るべきところは限られており、一日目には本当にうってつけの場所だ。

旧市街までは10分ほど歩く。街並みはパリのように洗練されていて綺麗だった。汚れてないし。

途中のアドルフ橋が工事中だったのが残念…

しかし、何より朝早く(といってももう11時だけど)出発したので、朝日がまぶしく、朝もやの中歩いているだけで本当に気持ちがいい。
やはりヨーロッパはツアーなんかではなく、個人旅行に限る。こうやって街歩きとその空気をゆっくりと感じながら歩けるのは大きな醍醐味である。

ここの旧市街は高台と低地(グルントと呼ぶ)になっており、高台から見下ろす景色は美しい。
旧市街に着いたらまずは地図を求めてインフォメーションセンターへ。

その周りは広場になっており、ここはギョーム広場という広場で、スケートリンクがあり、お祭りのように屋台が多数軒を連ねていた。
その中のソーセージを売っている屋台がうまそうでうまそうで…
肉が焼けるいい匂いと種類豊富なソーセージ… 昼飯は決定した。

固めのフランスパンに30センチはあろうかというごときこんがり焼けたソーセージを挟んだだけのシンプルなホットドック。
これが馬鹿みたいにうまい。

昼飯後はダルム広場⇒憲法広場⇒ノートルダム寺院と旧市街の定番どころを歩き、いよいよここルクセンブルクで一番楽しみにしていたハイライト、ボックの砲台へ。

ここからの眺めはまさにルクセンブルクを象徴するような眺めで絶景であった。

断崖絶壁にたつ砲台とその下のグルント。
ここルクセンブルクはかつて堅固な城塞都市であった。城砦は城壁に囲まれ、難攻不落だったという。
その名残がまさに見て取れる景色。
その名の通り、この街並みは“ルクセンブルクの古い街並みと要塞群”としてユネスコに世界遺産登録されている。

コンビニでジュースとお土産を購入したり、歴史博物館を訪れたりして、次は低地、グルントへ。
グルントを一時間ばかり散歩した。工事が行われており、鉄骨やクレーンが景観を害しているのが少し残念だったが、高架橋のアーチは見事だった。


そんなこんなで帰路へ。

しかし、時間はまだ3時前である。

日本で予約した列車のルクセンブルク発車時刻は18時9分…
漫画喫茶で予約していたときは、ルクセンブルクだし、6時間くらいあれば回れるだろ…と踏んでいたのだが、3時間以上余ってしまった。

もしかしたら一つ早い列車に乗れるかもしれない…と期待して駅へと向かう。

3時過ぎに駅に到着。

窓口で確認すると、今持っているチケットで4時代の列車に乗ることができるとのこと。
確かに、俺が持っていたICのチケットは座席番号も時間も書いていなかった。
逆に明日のタリスは車両番号、座席番号、発車時刻まで書いてある。
つまり、タリスは海外版新幹線なので、すべて指定だが、ICは列車の乗車券だけで、あとは自由に乗れるのである。
本当に良かった。流石にあの後3時間潰すのは辛い。だって6時に帰ったら着くの9時過ぎだし。

1時間くらい待ったが、それでも4時過ぎの列車に乗れ、3時間後7時半くらいにはブリュッセル中央駅に到着することができた。

8時前にホテルに着いたので、せっかくだから夜のグラン・プラスでも見に行くか、ということになる。
まだちょっと早かったし、位の軽いノリでグラン・プラスに向かった。







全部持ってかれた。




グラン・プラスに。


感動どころじゃない。本当に素晴らしすぎる空間に言葉を無くした。

衝撃的だった。
俺らが行ったときに偶然、グラン・プラス冬の名物の音と光のショーがちょうど始まったところだったのだ。

この音と光のショー。壮大で荘厳で美しくて、さまざまな言葉で形容しようともし切れない位。とにかく衝撃的で感動した。

夢心地で無言で立ちつくし、見入ってしまう。

そんな20分間。

世界で一番美しいといわれている広場…
ベルギーに来たものがまず第一に目指す場所…

そんな噂は聞いていたが、ここまでのものとは思っていなかった…

世界で一番美しい広場は伊達じゃなかった。

ここまできれいなもの見て感動したのは久しぶりだ。

音楽も素晴らしいんだよ。コールドプレイみたいな、美しく、荘厳な曲。光とグラン・プラスの雰囲気にぴったりと合っていた。
あの流れていた曲名を猛烈に知りたいと思っている。



そんな夢心地の感動も冷めやらぬ中、ディナー。

テンションが上がってしまっていたためか、結果から言うと、夕飯に90?も使ってしまった。

まずはベルギーの名物料理である、シーフード。
特にムール貝が有名で、酒蒸しはいたるところで見かけた。

50ユーロもするシーフードパエリアを注文。
量が多くて米はすべて食べれなかったが、シーフードだけはすべて平らげた。ロブスターを初めて食べた。
ハサミの部分がカニのような味で美味。

そしてベルギーと言えばビールだ。
ここベルギーにはこのビールを楽しみにしていたところもある。

地元のブラウンビールを注文。
ここベルギーではビールを一番おいしく飲むために、そのビールごとにグラスがすべて違うのだ。
そのグラスが、そのビールをもっともおいしく飲んでもらえる形をしているらしい。
意外と度数が強く、一本で回ってしまった… 疲れもあったのかな…

余計なガーリックトースト(10?)まで注文してしまい、初日のディナーは相当高くついた。
明日から節約生活だ。


ルクセンブルクの重厚な街並みと、ブリュッセルのグラン・プラスに大いに感動した1日目、終了。




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