斎藤秀俊の眼

科学技術分野と水難救助、あるいは社会全般に関する様々な事象を一個人の眼で吟味していきます。

私の研究室の博士論文の仕上げ方

2014年03月13日 20時48分22秒 | その他
たぶん、本学ではだいたい同じ順序が踏まれているかと思いますが、私の研究室の修士論文、博士論文のまとめ方を記述します。

まず、研究の目標と計画を私と学生で話をしながら決定していきます。特に修士の場合には私が考えて指示する場合が多いです。
実際に実験がはじまると週一回の週報という報告会で、研究室全員の前で結果を報告します。新人の場合には実験に上級生が立会い、報告のまとめ方の指導もします。
週報で内容的に問題なしと確認されたデータが年に数回ある学会で報告されます。報告内容は研究室全員で発表練習も兼ねて、一人5回は吟味されます。
学会で報告されたものを公表論文として学会などの雑誌に投稿します。その時には指導教員たる私が内容をみて週報や学会発表報告した内容であるかどうか、確認します。
公表論文では必ずレフリーによる審査を受けます。審査に通過すれば掲載になります。ネイチャーで審査に通って掲載されたというのもこれにあたります。
博士論文は、このようにして公表された論文を中心にまとめられます。修士論文の場合は学会で発表された内容でまとめられます。
そして審査の前には研究室全員の前で何回も発表練習がなされて内容が吟味されます。研究室で得られていないデータがまぎれこむことは絶対にありえません。

このように大学における研究発表、審査は、厳密で、データの真贋が本人しかわからないということは絶対にないようにしています。私の研究室では少なくとも20人以上の目で確認して、それから外部の審査委員や学内の審査委員の厳しい目を通します。博士論文の結果のデータとして他の機関で得られたものが盗用されて掲載されるということは絶対にありえません。それが博士論文のプライドであり、博士の権威でもあります。

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最新版「大学ランキング」トップ300

2014年03月13日 07時03分48秒 | 長岡技術科学大学の広報
今朝のウエッブニュースの速報で、週刊東洋経済の記事が出ていました。
「本当に強い大学」ランキングで重視しているのは教育力、就職力、財務力の三つで、教育研究充実度、科学研究費補助金、教員1人当たり学生数、就職率、上場企業役員数、主要企業404社への就職率、志願者数増減率、経常利益率、自己努力収入比率、自己資本比率で総合的にみているそうです。

「技術科学系大学も健闘した。22位の長岡技術科学大学は昨年より16ランク上昇、(中略)主要企業向けを含めた就職率の上昇が効いている。それを受けてか、志願者数増減率も改善している。」という結果でした。広報担当・入試担当としてはたいへんうれしい評価で、大学全体が努力した結果が出たと確信しています。

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