斎藤秀俊の眼

科学技術分野と水難救助、あるいは社会全般に関する様々な事象を一個人の眼で吟味していきます。

福岡県古賀市で発生した水難について

2017年08月12日 06時47分00秒 | 水難・ういてまて
お二人が亡くなり、さらにお二人が行方不明です。

昨日の日中から報道各社から問い合わせが続いたため、現場の状況を調べてみました。

水難は、水没して窒息により死に至るわけで、どうして水没することになったのか、水難学会はここを調査します。水没は多くは深みで発生します。そうすると深みに入ってしまう原因が重要なポイントで、
① 自分で歩いて深みに入る
② 流れに流されて深みに入る
③ つかまっていた浮き輪等と風に流され深みに至る
の3つにわけられます。

目撃者情報では最初にお子さん二人の姿が見えなくなったということで、①の可能性が大です。流されたという情報もありますが、姿が見えなくなった段階で水没していますので、流されたことで深みに向かうのであれば、しばらく浮いているわけです。

次に、流されたという証言について、現場は花鶴川河口です。満潮はお昼12時前後、干潮は夕方18時頃です。事故の起きた2時頃は満潮から干潮に向かう時間で、河口から沖向きの流れが発生していた可能性があります。これを海浜流系統の離岸流というのかどうかは、専門家に任せるとして、これにのって流された可能性があります。

当時の風は北の風でそれほど強くなかったようです。従って、浮き輪等につかまっていて流されたということでは無さそうです。

いずれにしても、残るお二人の無事を祈っています。水難学会の仲間の消防職員らが、朝から全力で捜索しています。


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