斎藤秀俊の眼

科学技術分野と水難救助、あるいは社会全般に関する様々な事象を一個人の眼で吟味していきます。

共同研究センター長会議

2010年10月14日 20時34分12秒 | 学校.学会訪問記
全国のセンター長が集まり、さまざまなことが討議されました。私は全体討論のほかに分科会Aの会場にいました。ここでは、共同センターのこれから、と産学官連携のこれから、という話題が議論されました。各大学がそれぞれこれからのことについて議論されていましたが、少し商店がぼけていたように感じました。小樽商科大学の教員からは、かなり刺激的な個人的なお考えを聞くことができました。商学部と工学部では、考え方が相当異なることがわかりました。

しきいが高いという話を、今回もたくさんききました。大企業、中小企業とどのようにお付き合いしていくのか、そういう点でも苦労されていることがわかりました。

共同研究としては、大きな企業はそれ相当のお研究費をだして、大学のノウハウや先進的なテーマを得ようとします。中企業では研究費を出そうとするところ、出さないようにするところ、さまざまです。いわゆる、品格が現れるところです。小企業では、大学からの試作の注文を得ながら、勉強したいと(本音では)考えているところが多いようです。

大学の多くの教員は、大企業の考え方に慣れていて、そういうやり方でやろうとしてしまいます。だから、小企業の本音の考え方が理解できない場合が多いようです。わたしはそれをしきいが高いと感じているひとつの原因だと思っています。ただ、今回のセンター長会議では、地場産業の社長がしきいについて言及するそうですから、それも聞いてみたいと思います。

中企業の一部に、自分の企業の技術にたいへん自信がおありで、そのノウハウを大学に教えるから、ただで研究をやれとか、独占的実施権を認めろ(特許を全部わたせ)というところがあります。企業はその成果を使って商売をして、大学はその成果を使って学生を育てます。その学生は将来、味方として将来戦力になるかもしれないし、敵になってつぶしにかかってくるかもしれません。共同研究には学生がかかわります。その点は常に気をつけてほしいと思います
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