斎藤秀俊の眼

科学技術分野と水難救助、あるいは社会全般に関する様々な事象を一個人の眼で吟味していきます。

ブラックラーメン続き

2010年09月03日 12時21分40秒 | 長岡技術科学大学の広報
先日話題にしました、トヤマブラック、ギダイブラックに続き、今日は別のブラックを紹介しましょう。本日の昼食に食したブラックです。このブラックは、とんこつベースで、普通のとんこつが白、唐辛子が入った辛口ラーメンが赤、そしてにんにくをよく焦がして、粉砕してとんこつラーメンに混ぜると、黒だそうです。

科学的に説明すると、にんにくを焦がした段階で焙煎となります。この行為は、有機成分を蒸発させて炭化することになり、もともとのにんにくにあった細胞壁がこげのこって空間を作ります。この空間の大きさが適切であると、にんにくの香味とその空間に吸収されたとんこつスープ(油)が適当な風味を作ることになります(想像です)。

焦がしたにんにくがとても細かくしてあるので、麺によく絡んできます。ここはかなりのポイント。通常、麺にスープを絡ませるのに、スープを粘着性にしたり(しつこくなる)、麺を細くしたり、あらかじめ麺に味を仕組んだり、麺に味がしみるようにしたりしますが、この方式だと、焦がしたにんにくが麺に吸着するので、スープの味を麺に上手にのせることができます。なかなかのアイディアだと思いました。

炭の吸着力はすごいのですが、それを実現するには炭の焼き方と炭と吸着させたい相手材料の相性を組み合わせなければなりません。料理もまさに科学、化学実験です。
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