カフェを探す

来月の旅行をひかえて、宿泊先の周辺のようすが知りたくなった。

駅の近くということもあって、ストリートビューが役にたった。

歩く速度の何倍もの速さで街の中を移動して、時には上空何百メートルもの高さから街を見下ろす。

もうこれは人間ではない。人間とデジタルの混じったケンタウロスのような生き物だ。

今もどこかでデジタルのケンタウロスたちが動き回っているのだろうと想像する。

動き回って僕が何を探していたのかというと、カフェだ。

もう日本中、どこへ出かけてもカフェを探す癖がついてしまった。

カフェを探すようになったのは、上京してからだ。

僕にとってカフェは、時に隠れ場所であり、時には避難場所であり、時には夢を膨らませる場所でもあった。

最近はカフェにいかなくなったが、ようするに隠れる場所や避難する必要もなくなって、夢もしぼんでしまったという事なのかもしれない。

しかし旅行となると、再びそういう場所が欲しくなる。




妥協しつつも旅先のカフェが決まったところで、ふとうちの近所のカフェが気になった。

うちの近所にカフェがないのはわかっていたけれど、少し探す範囲を広げれば見つかるかもしれない。

残念ながらストリートビューは使えないけれど、上空から探したらこれがけっこうある。

定山渓温泉に向かう国道の周辺に集まっている。

しかしなぜ都心から離れた場所に、カフェが集まっているのだろう。

うちから一番近いところは、子連れのお母さんたちの集まる場所になっている。

山のふもとのカフェも、山にくる人たちの憩いの場所になっているのだろうか。


写真から感じる空気とカフェの思い出が混じり合う。


行ってみたいわー。