棚からぼた餅--岩淵龍王丸

信州の山郷での暮らしと、絵本と無縁になってしまった大人に向けた創作絵本や、芸術活動をお話します。

,さくら-ネズミ退治

2009-02-07 17:51:16 | 賢犬さくら
お勝手に住み着いたネズミ。ごそこそと五月蝿いが、お父さんがいくら「ナントカシロ」といっても、あまりにもチビで、戦う気もおきなかった。
しかし、一ヶ月もすると、どうもずうずうしくなって、わたしも気になりだした。だいたい、わたしの食事を横取りするのは許せない。たとへそれが不味くとも。一番頭にきたのは、時々来るおじさんのお土産 ソーセージを食い散らかした。
昨夜、お父さんはべたべたくっつくやつを置く。油断をした一匹がみごとにへばりついてしまった。もう一匹が流しの下で泣いている。
お父さんが棒でどんどんと叩くと、あわてたのか飛び出してきた。そおなれば私の出番。多少ものを蹴倒したが見事にしとめてやった。
「サクラ・やっぱりオマエはすげーなー」とお父さん。だったら、ごほうびに牛の骨でもちょうだい。

1-絵師・良秀・・・地獄変より

2009-02-07 08:12:47 | 大人の童話
都が今よりも、もっともっと華々しかったころ、私はその中でもひときは権勢と財力に富んだ、大殿のお屋敷にご奉公しておりました。
 これからお話をするおぞましき事件は、大殿がお目をかけておられた絵師良秀のことでございます。
 この絵師良秀のことをご紹介いたしますと、その容姿たるやヒキガエルか猿をおもわせ、陰では[猿秀」などと呼ばれておりました。
絵のことはわたくしにはわかりませんが、大層な評判でこぞって求めておりましたが、絵はきらびやかなものではなく、むしろ生々しく、恐ろしく観えました。

これからお話をする、世にもおぞましき事件は、大殿が絵師良秀に「地獄変」の屏風絵を依頼したことにあります。

ryusun

つぶやき

絵本と無縁になった大人に

子供たちに向けたというより、内なるものを呼び覚ます大人への絵本