棚からぼた餅--岩淵龍王丸

信州の山郷での暮らしと、絵本と無縁になってしまった大人に向けた創作絵本や、芸術活動をお話します。

6―絵師良秀―芥川龍之介―地獄変より

2009-02-12 18:19:17 | 大人の童話
良秀-6
なんとも醜き容姿の絵師でしたが、世の中は不思議なもので、その娘は真に美しく気立ての良い子で、評判は大層高いものでした。
多少なりとも暮らしぶりが良くなっても、絵師は先立たれた妻の後添えをもらうことなく、ひたすら娘に愛情をそそいでいたのです。
 高価な衣装や装身具をおしまずあたえていましたが、娘は少しもおごることもなく、貧しき人たちにわけてしまうのでした。
 良秀はそんな娘の振る舞いになにもいわずにいた、というのも不思議といえば不思議ではないでしょうか。
それがいつしか大殿のお耳に入り、お屋敷にご奉公に上がるように命じたのでございました。良秀は大殿のご恩も忘れて、お断りをしたのでございます。
 大殿はたいそうご立腹なさいましたが、こころやさしい娘が進んでお屋敷に上がり、父親の無礼を詫びたのでございます。

大殿も大層おきにいりで、人一倍お目をかけておいでになりました。

白光色の朝

2009-02-12 08:57:36 | 山郷の暮し


昨日の宵の口あたりから霧雨のなかに白いものが。
今朝はまばゆいばかりの白光色に輝く世界に転じています。気温はすでに2度を越え、ふんわりと2センチほどの雪積はたちまち消えてしまうでしょう。
「犬は喜び 庭かけまわる・・・」賢犬サクラは裏山に跳んで行ってしまいました。

ryusun

つぶやき

絵本と無縁になった大人に

子供たちに向けたというより、内なるものを呼び覚ます大人への絵本