クラシック倶楽部でダムラウとカウフマンのデュオコンサートをやっていたので観た。1回55分の放送で2日に分けて約2時間放映された。
出演は
ディアナ・ダムラウ(ソプラノ)(独、51)
ヨナス・カウフマン(テノール)(独、53)
ヘルムート・ドイッチュ(ピアノ)(墺、77)
曲目は
シューマン:歌曲集「ミルテの花」作品25から「献呈」
シューマン:十二の詩 作品35から「ひそかな涙」
ブラームス:歌曲集 作品72から「失望」
ブラームス:歌曲集 作品57から「私は夢を見た」
ブラームス:歌曲集 作品71から「秘密」
シューマン:二重唱曲集 作品78から「彼と彼女」
シューマン:歌曲集 作品40から「裏切られた愛」
ブラームス:歌曲集 作品47から「恋人の手紙」
日時、場所 2022年4月13日、ウィーン楽友協会大ホール
歌手のダムラウとカウフマンは当代きっての人気歌手と言えるだろう、歌手も会場も最高であり、チケットを手に入れるのも大変だったろうし、高かっただろう。それをテレビで見れるのだから有難いが、こちらも高い放映権料を払ってるのだろう。
演目はシューマンとブラームスの歌曲であるが、この二人は生前関係があり、ブラームスがシューマンのことを尊敬し、自分の曲を一度送ったが相手にされず、その後、機会があってシューマンに会うことができ、ピアノで自作を演じたところシューマンは彼の才能を即座に見抜き、あらゆる助言を惜しまなかった、しかし、その1年後、シューマンは投身自殺を図り2年後に死亡した、シューマンに恩義を感じていたブラームスはおおぜいの子どもを抱えて途方にくれていた未亡人のクララを支えた、彼女に対する恋愛感情があったかもしれないが、生涯独身だった(「クラシック千夜一曲」宮城谷昌光著、P203~)、そういうこともあってこの二人の曲を組み合わせたのだろうか。
ダムラウとカウフマンの二人はさすがに歌はうまく、歌うしぐさというか姿勢というか、実にかっこよく決まっている。恋の歌だと見つめ合い、手を握らんばかりに近づき、また手を握り、そんな姿がちっともおかしくなく様になっている。くやしいが日本人歌手には真似のできない演技であろう。ただ、カウフマンという男はウィキペディアによれば公演をキャンセルすることで有名らしい、特に日本においては6回の来日公演をキャンセルしたとあるが、本当だとすれば素直に好きにはなれない人物だ。