千葉県野田市に茂木本家美術館がある。新聞の美術欄で知った。この美術館はホームページによれば
「キッコーマンの創業家のひとつである茂木本家が2006年に開館した地域貢献型美術館です。創立者である十二代当主茂木七左衞門(1907-2012)は若い頃から美術品を蒐集してきましたが、これらの作品を多くの方々に鑑賞していただきたいという思いから美術館を設立しました。」
できてからまだ17年と新しいためビルの内外はきれいで、ビルの外観、内部のデザインも周辺とマッチして洒落て、かつ、上品な感じがある。この建物の設計などについてはホームページで
「美術館は茂木本家が「くしがた」というブランドで独自の醤油を醸造していた工場の跡地にあり、茂木本家の私邸、稲荷神社、キッコーマンの本社に囲まれています。この歴史ある場所に、彦坂裕氏、上山良子氏にそれぞれ建築設計、ランドスケープデザインをお願いし、周辺地域と融合しながらも洗練されたデザインにこだわった美術館建築と景観を実現いたしました。」
展示室は常設展示室と浮世絵ギャラリーとがあり、後者は年4回、テーマを決めてそれにふさわしい浮世絵を展示する部屋で、今日は「浮世絵で見る滝と橋、北斎から巴水まで」がテーマとなった展示がなされていた。美術館の展示室はガラス窓で外の庭園が大胆に見えたり、縦長に見えたり、天井から光を取り入れたり、いろんな工夫がなされており、建物自体も一つの美術作品のように思える。
展示室への入口と反対側にはカフェがあり、カフェの中からは庭園に出れるようになっている。庭園の奥には稲荷神社があり、また、庭園は隣接する茂木本家の板塀と屋敷林などが借景となっている。
美術鑑賞、庭園散策あとはカフェMOMOAで予約しておいた昼食を食べた。蕎麦とお寿司または天むすのセットで、事前予約注文だが、二人で一つずつ注文し、合計3,100円。地元の料理店の人が来て調理してくれるそうだ。また、カフェの壁の専用ショーケースには茂木瓊子初代館長が蒐集した塩こしょうセットのコレクションを展示されていたが洒落たものばかりだった。
贅沢で上品な時間を過ごせました。