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気ままに生活してるシニアの残日録

愛の調べ、シネマ&リサイタルを観に行く

2023年08月31日 | クラシック音楽

浜離宮朝日ホールで開催された映画とクラシック音楽の演奏をセットにした「愛の調べ」シネマ&リサイタルを観に行ってきた。5,500円、観客は平日昼ということでシニア女性が多かった。

朝日ホールは上品な感じのホールで、清潔感がある。552席ある。1992年にオープンし世界で最も響きが美しいホールの一つと評価されるシューボックス型(靴箱のような立方体)の室内楽専用ホール。1996年、米国音響学会は世界22カ国の76ホールを調査。その結果、ウィーンの楽友協会ホールなど3ホールが最高の「Superior」の評価を受け、浜離宮朝日ホールやニューヨーク・カーネギーホールなど6ホールが「Excellent」に挙げられたとHPに出ている。

今日のプログラム(1時開演、4時過ぎに終演)

第1部:映画「愛の調べ」上演

主演のクララはキャサリン・ヘプバーン、シューマンはポール・ヘンリード、ブラームスがロバート・ウオーカー。

第2部:伊藤恵、ピアノ・リサイタル

  • シューマン、幻想小曲集Op.12より、夕べに、飛翔、なぜに、夜に
  • クララ・シューマン、4つの束の間の小品Op.15
  • シューマン、ピアノ・ソナタ第3番より第3楽章
  • ブラームス、6つの小品より、第1曲、第2曲
  • シューマン、幻想曲より第1楽章
  • シューマン・リスト、献呈

この映画は初めて見た。シューマンとクララの物語、シューマン夫妻とブラームスの関係などはある程度知っていたので、あらすじは特に事前に勉強しなかった。映画の冒頭、事実と違う部分もあると断りがあったが、多分、シューマンの死後、ブラームスがクララに求婚したことを指していることかもしれないと思った。また、シューマンがどのようにして死に至ったのか、その部分はあまり語られていないような気がした。

映画の冒頭で、演奏会でクララがリストのピアノ協奏曲を弾き終わり、ステージ脇に帰ってくると父親が「ラ・カンパネラ」をアンコールで弾けと指示するが、クララは拒否してシューマンの作曲した「トロイメライ」を弾き、皇帝や王子も感動する、という場面があった。私も、ここでラ・カンパネラはおかしいだろう思った。それは激しい曲が2つ続くからだし、ラ・カンパネラがアンコール曲というのはピアニストとしてはキツいのではないか。

また、舞台がヨーロッパなのに言語が英語というのも違和感があった(これはよくあることだけど)。

第2部は伊藤恵の演奏会、知っている曲があまりなかったのは恥ずかしいが、素晴らしい演奏だと言うことだけはわかった。演奏後、彼女は観客に向かってマイクもなく話しかけ、このシネマ&リサイタルシリーズも10回目となった、映画では主人公は年取らないが私は10才も年取ったと述べていた。そして、アンコールとしてシューマンの「トロイメライ」を演奏しますと述べて、静かにこの曲を演奏してリサイタルは終わった。映画の最後にクララが皇帝の御前演奏のアンコールで「トロイメライ」を演奏したのと同じ曲をリサイタルのアンコールでも弾いたので盛り上がった。

お疲れ様でした。良い午後のひとときでした。



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