夜が明けた。昨夜は暗くなった青森の町を歩いているうちに、時間感覚が麻痺した。すっかり夜遅くなったと思い込みホテルに戻ると、まだ夜の8時だった。仕方がないので、あとはゆっくり過ごした。狭いユニットバスにお湯を張り、湯上がりにビールを呑みながら読書をした。どういう訳か、それで満足して熟睡したのである。
朝食後にホテルをチェックアウトし、僕が向かったのが写真の路地。古くて狭い小路である。海まで歩けば一般的な「爽やかな朝風景」を見ることも出来た。でも僕が選んだのはこれだ。昨夜は時間が早かったせいか、あるいは休業中なのか、明かりが灯らなかった。朝の光の下では、新潟も驚く「まっ茶色」の路地だった。そこに、くすんだ緑の
「サロンNEWグリーン」の看板。営業中かどうかは分からない。このネオンは再び灯るのだろうか。朝の路地は切ない。次回最終回です。
追伸:
フィルムシミュレーション「クラシックネガ」。加えて「粒状度、強+大」、ホワイトバランス固定5900K。ハイライト-1。これだけ撮影時に設定したら、あとは撮るだけ。撮影後も無加工である。青森の朝は、これでしっくり来る。可能であれば、カラーを「-1」、コントラストを「+1」としたいところだが、一定のパラメーターを弄ると一気に処理時間が増えてしまう。好みの色との兼ね合いだが、X-PRO3の数少ない欠点だ。今回の設定では処理時間増は発生しない。
X-PRO3 / XF23mm F2R WR
20年前青森駅近くの
路地裏で一人酒を飲みました。
懐かしい思い出です。
そういう方に見て頂く機会があり嬉しいです。
20年前の青森、今より「もっと青森らしい」感じが強かったのでしょうね。
想像しつつ、今宵は家で一杯やってみます。