与党過半数厳しく、民主比例伸び悩む…終盤情勢
読売新聞社は11日投開票の参院選について、6~8日にかけて全国の有権者約3万人を対象に、電話による世論調査を実施し、総支局の取材結果も加えて選挙戦終盤の情勢を探った。
民主党は、菅首相が勝敗ラインとする改選の54議席を下回り、50議席前後にとどまる可能性が高まっている。民主党と国民新党の与党(与党系無所属を含む)は、非改選議席を含め、参院の過半数(122議席)を維持するのは厳しい状況だ。
自民党は改選の38議席を上回り、40台半ばをうかがう。みんなの党と公明党は2ケタをうかがう勢いだ。
ただ、選挙区選で2割強、比例選で2割弱が投票態度を明らかにしておらず、情勢は変わる可能性がある。
序盤の調査時(6月24、25日)に比べると、民主、自民両党は、選挙区選と比例選で勢いは見られない状況だ。
勝敗のカギを握る1人区(29選挙区)では、民主党は依然として自民党に先行を許している。民主党が有力なのは岩手や滋賀など4選挙区で、序盤より一つ減った。自民党が有力な選挙区は1増の11となった。
2人区(12選挙区)ではおおむね民主、自民両党が1議席ずつ分け合いそうだ。民主党が2議席独占を狙って擁立した新人候補の多くは厳しい戦いとなっている。
3人区(5選挙区)、5人区(東京)では、民主、自民両党とも1議席ずつは確保しそうだ。
比例選について、民主党は序盤、2007年参院選で獲得した20議席に届く勢いだったが、失速ぎみだ。
消費税問題をめぐる菅首相の説明不足などで内閣支持率が下がったことが響いたと見られる。
自民党も依然として振るわず、07年参院選の14議席を下回る公算が大きい。
みんなの党は千葉、神奈川、愛知、東京などで当落線上の争いをしている。比例選を合わせ、10議席に届く勢いだ。
公明党は候補を擁立した3選挙区すべてで接戦を繰り広げており、比例選を含め、10議席に達する可能性がある。
共産党は議席を争う東京選挙区と比例選を合わせ、改選の4議席確保をうかがう。
社民党は苦戦を強いられ、過去最低の2議席に届くかどうか微妙だ。
国民新党、たちあがれ日本、新党改革はそれぞれ比例選で議席確保の可能性がある。