新・エンゲル係数

肥満と痛風に悩まされながらも新鮮な食ネタを捜し求めて・・・

天安門事件と同じ1989年のワイン☆

2015年10月28日 | おいしんぼうネタ

英国を訪問した中国の習近平国家主席を歓迎する公式晩餐会で出された高級ワインが関係者の間で話題になっている。民主化を求める学生を中国当局が武力で鎮圧、多数の死傷者を出した天安門事件と同じ1989年のワインだったためだ。ただの偶然か、英国的な皮肉あふれる無言の抵抗なのか。同事件を連想した招待客らの間では、さまざまな憶測を呼んでいる。

 晩餐会は、エリザベス女王の主催で20日夜、バッキンガム宮殿の大広間で執り行われた。主賓である習氏の隣には、ウィリアム王子や中国を意識してか、赤いドレスに身を包んだキャサリン妃が列席。キャメロン首相をはじめ政財界の関係者のほか、各国大使らも招待される華やかな外交の大舞台だった。

 170人以上の招待客に出された特別メニューは、西海岸産ヒラメのロブスタームース添えと、北部スコットランドのバルモラル産鹿肉ローストのマデイラ酒とトリュフソース。

話題となったのは、フランス・ボルドー産の赤ワイン、シャトー・オー・ブリオン1989年。著名なワイン評論家、ロバート・パーカー氏が「世界で最もエレガントで、アロマの複雑なワイン」と絶賛し、市価で1本約30万円はする正真正銘の高級ワインだ。

 消息筋は「89年はワインの当たり年。英国に7兆円もの巨額投資をする賓客への特別なもてなしであることは間違いない。だが、数あるワインの中から、中国政府にとっては最も忌まわしく、触れてほしくない89年をあえて選んだ英王室の意図を想像せざるを得ない」と指摘する。

 むろん、英王室が「最大限の歓迎の意を表した」とコメントするのは火を見るよりも明らかだろう。

 しかし、89年の天安門事件では、中国の共産党政権の武力行使で、民主化運動を行っていた学生ら300人以上が死亡。習政権は26年が経過したいまも、流血事件の真相究明を拒み続け、政権に批判的な知識人や弁護士、メディアなどはますます厳しく弾圧されるようになった。

そうした中国に対して批判的な言動を繰り返してきたチャールズ皇太子は、晩餐会を欠席した。

 89年のワインが、英国らしい中国への皮肉あふれる無言の意図的な抵抗だとしたら、まだ少しは救いがあるのかもしれない。



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