妻の優合子さんが夫から、衝撃の発言を聞かされたのは、この夏。「俺は家族より、ゴルフを取るから」。
そう言われて、「ああ、そう。やっぱりね」と、思うしかなかった。
夫は毎日ゴルフ漬け。
たまの休みもやれ練習だ、トレーニングだとほとんど家にいない。
空き週にも、少し長めのオフが取れたと言うから「どこかに連れて行ってくれるのかな」。
優合子さんのそんな淡い期待もあっさりと打ち砕く。
「そこは合宿の予定を入れたから」。
分かっていても、ちょっと悔しい。
同時に心配になる。
「体は大丈夫なのかな」。
賞金王は栄誉なことだが、「きっと、これからますますストイックになる気がして」。
妻の懸念は当たっている。
「確かに、マスターズまでは、ちょっとやばいですね」と笑った夫も今回の栄冠は、家族の犠牲の上に成り立っていることを、自覚している。
長男の大稀(ひろき)くんは9歳、和己くんは3歳とわんぱく盛り。「育ち盛りな子供2人を抱えて奥さんは、毎日大変」。
それでも、今の生活を変える気はない。マイホームパパなんて、もってのほかだ。
「仕事と家庭は両立しないが僕の持論なので」。
そういうところは、父親の寛実さんに似て、根っからの九州男児だ。
夫婦の初めての出会いは98年。「誠実な人柄に惹かれた」と、優合子さんは言う。
その第一印象は、今も変わらない。
「でも、年齢とともに、だんだん彼も、彼のお父さんに似てきました。頑固で、融通がきかないところとか」と、優合子さんは笑う。
それでも、超多忙なスケジュールを縫って、大稀くんのキャッチボールの相手をしてくれたり、優しい夫だ。
99年の結婚当初もまさか、夫が賞金王になることは、想像もしていなかった。
それでも、この数年は特に練習量も、トレーニングの量も、トレーニングをする器具の量も一気に増えたことを考えるにつけても、日頃からどれほど夫が努力を重ねているか、妻が一番よく知っている。
家族と今回の余韻に浸る間もなく、夫は翌3日の月曜日にタイに飛ぶ。
今は世界ランクの上昇しか頭にない夫は、アジアンツアーのタイ選手権に出場して、さらに順位を上げようという算段だ。
「これからも体には気をつけて、彼がやりたいことをやってくれればいいと思っています」と、諦めも大きな愛だ。
「毎日、ゴルフばっかりして、馬鹿な旦那です」と夫。
「今時、こんな家庭は成立しない」との自覚があるからこそ、感謝の気持ちを禁じ得ない。
「いつも僕のやりたいようにやらしてくれる。奥さんには感謝しないといけません」。
初の栄冠も、理解のある妻がいればこそだ。
以上、日本ゴルフツアー機構記事
子供は親の背中を見て育ちますから、藤田プロのゴルフに対する努力は家族、子供たちが一番分かっていると思うので素直に育つんじゃないかと思います。
でも、藤田選手はゴルフバカなんですね。
ある面、うらやましいと思います。
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