今回は、少々難しいテーマに挑みます。
「銘木工芸品と木製雑貨」このテーマを取り上げて、当店としての視点から考察を試みたいと思います。
このテーマには、色々な見解があるかと思います。
私共が、仕入れの際、工房や製作した匠と交渉する時にも、この垣根の問題で悩むこともあります。
卓越した技を持ち、誰にも真似が出来ないような素晴らしい技法で作られた、鑑賞価値の高い作品は、誰が見ても「銘木工芸品」と
いうことが出来るかと思います。
しかし、木を相手に作品を手掛けられる匠の方や工房の方、そういった商品を扱う企業の方の中には、様々な考えの方がおられます。
せっかく素晴らしい銘木の素材を用いた作品を作られているのに
「うちは、そんな誇れるような技は持ち合わせてないですから・・・」とか、
せっかく独特の素晴らしい技法をお持ちなのに、
「そんなに良い木を使っていませんから・・・」と非常に謙遜され、私共がラインナップ商品として是非、取り扱いたいと申し出ても、
頑なに取引を遠慮される方もいらっしゃいます。
また、「うちは、木製雑貨を作っていますから・・・」と断言される方もおられます。
そう断言されると、私共は、何も言えなくなります。
銘木工芸品として、自らの作ったものを世に出そうという考えを持たない方には、私共の考えや想いが伝わらない場合があります。
そういった匠の方や工房の方に出逢うと、「本当に残念だなぁ・・・」という何とも言えない空しい気持ちになることがあります。
そして、「もっとご自身の作られたものに自信を持って!」とエールを送りたくなります。
また時には、逆のパターンに巡り会うこともあります。
どう見ても、使用している素材の木は、雑貨の域を出ない粗悪なものであっても、「ラインナップ商品にどうですか?」
と勧められる場合もあります。
また、確かに素材には銘木と呼ばれるものを使用してはいるのですが、仕上がりが、粗悪な雑貨向け商品の域を出ないものに出逢うことも
あります。それでも「これは、本当に凄い銘木を使っているんですよ!」「ラインナップ商品にどうですか?」と迫られて困惑して
しまうこともよくあります。
確かに、仕入として、商品は手に入れたいのですが、本当にユーザー様が「欲しい!」と思われるものでなければ意味がありません。
そんな困った時には、私共は、出逢った商品を「当店ショップコンセプト」に照らし合わせてみるようにしています。
◆「稀少価値が高いこと」
◆「鑑賞価値があること」
◆「ステータスを感じられること」
◆「無二の逸品であること」
◆「喜びを感じていただけること」
以上のコンセプトに照らし合わせ、明らかに符合しないと思われる商品には、手を出さないようにしています。
それは、結局は、当店のユーザー様にご迷惑をお掛けしてしまう結果となるからです。
仮にユーザー様がそれらの符合しない商品を所有されて、「所有する喜び」「満足感」を永続的に感じることができるでしょうか?
私共は、なるべくその点に、気遣いを忘れず、「本当にユーザー様にご満足頂ける商品を!」と思い、仕入れや市場リサーチ、
マーケティングに力を注いでいるつもりです。「これにして本当に良かった!」と思って頂けるために・・・
かと言って、木製雑貨を否定している訳ではなく、それはそれで、きちんとしたニーズがあり、作られているものと認識しています。
「銘木工芸品と木製雑貨」
昨今、ニーズの多様化により、境界線や見解を見極めるのが難しくなってきているのかもしれません。あくまで私共の観点ですが・・・
私共は前者を扱う専門店として、ユーザー様のご期待に少しでもお応えできるような運営を目指してまいりたいと思います。
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