仕事の思想

「仕事の思想」　サブタイトルが「なぜ我々は働くのか」。大好きな田坂さんの本。４月に新入社員が入社してきたときにプレゼントした本。わかりやすくて、それでいてとても内容が深い、本当にいい本だと思う。

「なぜ働くのですか？」と質問されたとき、「えっ」って感じで思わず言葉につまってしまう人は多いと思う。働くことが当たり前すぎて働く理由を忘れているのだ。もちろん「そんなのおカネのために決まってるじゃん」と即答する人もいるだろう。「生活していくためには仕方ないんだよ」って言う人もいるかもしれない。それは確かにそうだけど、「それだけじゃない」って言いたくなる。

田坂さんによれば、一つには仕事をすることでスキルや知恵や知識を身につけることができる。ウチの会社であれば、いやがおうでもＷｅｂやシステムには詳しくなる。お客さんの会社の実情を分析し、市場を調べ、最適なＷｅｂシステムを提案・制作・運営することは そのことを通して 自分たち自身も様々なノウハウを身につけることになる。そのノウハウは次に別のお客さんの提案にも活かせるのだ。

しかしそういったノウハウやテクノロジーはある日突然古くなり、無用の長物になってしまう危険がある。特に変化の激しいインターネット系のビジネスをしている自分たちのノウハウはその傾向が強い。

そこで仕事をすることで得られるもう一つのもの。それが「人間としての成長」であり、「仲間」ということになる。これは本当に一生のノウハウであり、財産だ。他の人たちの気持ちを理解する力、リーダーシップを発揮し、メンバーの志気を高める能力などはどんな時代がきても古くならない。社内・社外の仲間は いくつになってももちろんたいせつな財産だ。ともに仕事をした仲間は「戦友」って感じがして、そんな仲間とときは遊びにいくからこそ、思いっきりはじけられる気がする。

仕事をすることで得られるもの。

それはおカネ。生活のために必要な資金。

それから仕事のノウハウ、スキル、知識、知恵

そして　「人間としての成長」　と　「仲間」

田坂さんはそんな風におっしゃっている。がんばって働く理由がわかる一冊。１２０％共感する。自分ももっとビジネスマンとして、人間として、成長しなければ。そんな気持ちになる一冊。