情報と物質の科学哲学 情報と物質の関係から見える世界像

情報と物質の関係を分析し、波束の収縮問題、心身問題、クオリア、時間の謎に迫ります。情報と物質の科学哲学を提唱。

”感情を持つこと” と ”感情を理解できること” とは全く違う

2020-03-19 09:29:08 | 情報と物質の科学哲学
感情を持つロボットが開発されています。
このロボットは、人間の言動を観察してその人の感情を理解できるそうです。
このロボットの頭脳に使われているのは深層学習です。

深層学習の機能は、パターン認識です。
ロボットに入力される様々なデータを組み合わせて多数のカテゴリーに分類し学習します。
学習が終了すると、今度は新たに入力されるデータが学習済みのどのカテゴリーに分類されるかを決定します。

ロボットの感情認識は、このパターン認識によるものです。
パターン認識は、様々な分野で実用化されている汎用技術です。
ロボットが感情を持つという意味は、ロボットが感情に対応するデータをパータン認識できるということで、それ以上の意味は全くありません。

感情のデータのパターン認識ができるということから、人間と同じ意味でロボットが感情を持つという結論は決して出てきません。
パターン認識は数理的概念であり、感情は非数理的概念だからです。
カテゴリーの異なるもの同士に因果関係は成り立ちません。
感情を持つロボットという主張は、このカテゴリー錯誤を犯しているのです。
カテゴリー錯誤は、物理主義者や唯物論者がよく用いる悪意あるトリックです。

ロボットが感情を持つという主張には、機能が同じなら中身も同じだという機能主義の影も見え隠れしています。

これに関連した話題は、ブログ ” ロボットに心・意識・感情はあるのか?-チューリングの危険な思想-”にもあります。

詳細は、パソコンサイト 情報とは何か 情報と物質の関係から見える世界像 を是非ご覧ください!