情報と物質の科学哲学 情報と物質の関係から見える世界像

情報と物質の関係を分析し、心身問題、クオリア、時間の謎に迫ります。情報と物質の科学哲学を提唱。

AI と クオリアと脳トレ「色違い読み上げ」

2019-07-27 08:56:58 | 情報と物質の科学哲学
AIの進化には著しいものがあります。
しかし、どんなにAIが進化しても決して獲得できないものもあります。
それがクオリアです。

AIは超高度な学習機能で実現されていますが、その本質は情報処理にあります。
一方、クオリアは情報処理では決して実現できません。
クオリアは、動物に固有なものです。

この状況を示す身近な例があります。
それは、脳トレでお馴染みの「色違い読み上げ」「色よみ」色文字」などと呼ばれているものです。
色を表す漢字に色をつけて表現し、その色を人が読み上げる脳トレです。
例えば、赤という文字を青色で表現します。

それを見た人は、思わず”あか”と読んでしまうことがあります。
これは、その人のクオリアが影響するためです。

AIには、クオリアがないのでこの種の間違いは決してしません。
ソフトバンクの有名なロボットPepperをお持ちの方がいたら、是非実験して見てください。
その結果を投稿していただければ嬉しいです。

クオリアと他の認知機能との本質的な違い

2019-07-25 09:16:32 | 情報と物質の科学哲学
クオリアは、感覚機能と呼ばれているものです。
「赤い」「聴こえる」「臭い」「美味しい」「痛い」等の感覚そのものをクオリアといいます。
クオリアは、言語化できないところに最大の謎があり多くの議論があります。

クオリアは、進化論的に見るとヒトが言語を獲得する以前からヒトに備わっていたと推測できます。
進化論とは関係のない身近な例として、言葉を覚える前の赤ちゃんにもクオリアはあります。
クオリアは、認知機能版本能として位置づけられます。

さて、クオリアと他の認知機能との間には次のような本質的違いがあります:

クオリアは、外部からの物質的刺激に対する脳の機能です。
感覚受容器への物理的刺激を情報に変換しインパルス列として感覚野に伝えます。
各受容器から出されるインパルス列は同一の形式であり、その受容器によるものかを区別できません。
このような状況を透明化といいます。
感覚野では各受容器から送出された同一形式のインパルス列をクオリアとして識別しています。
このような識別ができるのは、各受容器が対応する感覚野と直結しているからです。
そこには情報処理に相当するものは全くありません

一方、言葉やパターンなどの認知には情報処理が不可欠です。
脳神経回路における情報処理という操作は高度な機能であり、ヒトが言語を獲得したことによって備わったものです。

詳細は、パソコンサイト 情報とは何か 情報と物質の関係から見える世界像 を是非ご覧ください!

脳と心の階層構造

2019-07-24 14:51:21 | 情報と物質の科学哲学
これまでのブログで脳と心と情報についての考察をしてきました。
それらを参考にすると脳と心には次のような階層構造があると思われます。

↑ 知能層
↑ 言語層
↑ クオリア層
↑ 情報層
↑ 物理層(神経回路網)

生物進化の過程から見ると物理層が最初で知能層が最後になります。

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本質的な情報概念と便宜的な情報概念

2019-07-15 17:09:01 | 情報と物質の科学哲学
情報という用語は日常生活においてはもちろん、科学分野でも頻繁に使用されています。

これらの情報概念は、次の二種類に分類できます:

(1)本質的(還元不可能)な情報概念
通信、記録、計算機、脳神経回路などにおける情報がこれに該当します。
このときの情報概念は本質的なものであり、物理的なものに還元することはできません。

(2)便宜的(還元可能)な情報概念
遺伝情報、生体情報、ホルモン情報などにおける情報がこれに該当します。
このときの情報概念は状況を説明するときに役に立つものですが、物理的なものに還元できます。
何故なら、遺伝情報、生体情報、ホルモン情報などの働きは最終的には物理現象であり、物理法則で完全に説明できるからです。

私達が情報という用語に出会ったとき、その情報が上記のどちらに該当するのかを見分けることが極めて大切です。

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