情報と物質の科学哲学 情報と物質の関係から見える世界像

情報と物質の関係を分析し、波束の収縮問題、心身問題、クオリア、時間の謎に迫ります。情報と物質の科学哲学を提唱。

有理数の剰余演算に関する分配則

2022-05-17 16:12:52 | 数学
通常の剰余演算は、正の整数に対して定義されています。
この場合、a、b、n を正の整数とするとき剰余演算に関して次の分配則が成り立ちます:
a modn = ((a modn) + (b modn))modn

以下で、有理数に対しても同様な分配則が成り立つことを示します。
m、n、p、q を正の整数とします。
すると、q /p を法とする演算は次のようになります。
m1/n1 = m1p/n1q mod(q /p ) (1)
m2/n2 = m2p/n2q mod(q /p ) (2)
m3/n3 = m3p/n3q mod(q /p ) (3)

このとき、次の関係があるとします。
m3/n3 = m1/n1+ m2/n2 (4)
ここで、両辺の剰余演算mod(q /p ) を (1)(2)(3) 式を用いて行うと次式になります。
m3p/n3q mod(q /p ) = ((m1p/n1q mod(q /p ) + m2p/n2q mod(q /p )) mod(q/p )

更に、(4)式を用いると結局次式が成り立ちます。
(m1/n1+ m2/n2) mod(q /p )
 = (( m1/n1 mod(q /p ) + m2/n2 mod(q /p) )) mod(q /p )
これが有理数に関する剰余演算の分配則です。


時間の単位には最小限界がある

2022-05-17 09:13:39 | 物理学
以前のブログで「時間」は情報概念の一種であるということを提案しました。
そこでは、周期的現象を用いて時間情報が定義されるとしました。

いま、周期的現象として光の振動数νを用いる場合を考えます。
人工的に作れる光の振動数νには限界があります。
光の振動数νを限りなく大きくすると、光子のエネルギーhνも限りなく大きくなるからです。

無限のエネルギーを持つ光子を発生することは不可能です。
そのためには光子の発生装置に必要なエネルギーも無限に大きくなるからです。
従って、人工的に作れる時間の最小単位には限界があることが分かります。

量子力学では時間の最小単位はプランク時間であるとしていますが、これは前述の内容とは性質が違います。