何年も前に トルコ旅行の折に仲良くなった3組の夫婦 半年ごとに会食を重ねている。持ち回りで幹事をしている。半年前の幹事は私達で 食事の前に皇居の見学会に参加してからランチを食べて、場所を変えてティータイムを、夕方に散会というプランだった。好評であったのですが、お酒を飲むにはディナーがいいということになり、今回はY氏が 「パリのビストロ」風の 店を案内してくれた。17時半開店の店に向かうと既にT・Y夫妻の2組が 開店時間には少し早く到着したようで店前で立っていた。 主人が遠くから「まるで我々をお出迎えしてもらったみたい」を声を掛けながら店まで。 私達が着くとほぼ同時に店は開店した。
客は私達だけで、大いに助かった。というのも 幹事のYさんから コースでいくらだがオーダーの仕方によっては、云々といろいろ説明をしてくれたが、更には 殿方が店の人とあれこれ話したり、私達の飲み込みも悪い性もあって どうするかなかなか決まらない。 さらに、ドリンク飲み放題にするのが良いかについても 決めるのに手間取る。 グラスワインと乾杯のビールを頼んだら飲み放題と値段がさほど変わらないから、皆飲み放題にしたほうがいいか。いやいや Y氏がワイフはアルコールが駄目なので、彼女は飲み放題はせずグラスワインに。そして T夫人は 健康診断の結果 今はアルコールを控えなくてはならないのでグラスワインだけでいい。 結局 飲み放題に参加の夫人は私一人だけ。 つまり 夫人2人がグラスワインだけ、残り私と殿方3人が飲み放題を選んだ。
主人が4月にオランダ・ベルギー・ルクセンブルク・ドイツと姉夫婦と旅した時の写真を みんなに見てもらいたくて持ってきていた。 食事のタイミングをみて、おもむろに写真をだして話しだした。 あちこち海外旅行をしている人達なので、「ほーっ!良く撮れてるね」 「これがある教会はノートルダム教会?」とか会話が弾んだ。 高いところから撮った、川と橋だけの写真を見たYさんはすかさず「ハイデルベルク!」と。 何年も前に行ったというのに皆さんが良く覚えているのに感心した。 私は主人に「既に皆さんが行ってきたところだから、愉しげに写真を見てくれて良かったわねぇ」と言うと 主人も笑顔になって「そうそう 私達は両家の旅を追いかけているんです!」と・・・・・・・今年 Yさんは北欧、Tさんはポルトガルだったかな?
そうこうしている間に テーブルに夫人にワイン、私達飲み放題組は最初はビール、しかし 「最初はビールで乾杯したいね」いうことで ビールは飲み放題組みからちょっとあげてと ビールグラスをワインだけ組にもと頼んだら 普通は応じられないところだけど、特別ですということで6人揃ってビールで乾杯。
前菜選びも どうするこうするとワイワイ相談。 其々注文したのが美味しいと 少しずつ自分の皿から皆に配りだした。それは家族のような雰囲気で、いろいろ味を楽しめた。 次に出てきたメインディッシュ、この時も この肉は何グラムぐらいか、カモ肉を食べたいから、自分はステーキを注文するから夫人にカモ肉を注文して欲しいという殿方もいたり、結局この夫人はカモ肉は注文せず ご主人と違う肉のステーキを注文。 さて私達夫婦は主人がサーロインステーキ150グラムあるというのを注文した、しかしである、なんと他の殿方も同じものを 既に頼んでいた。とりわけサーロインが好きな主人だったが、サーロインが2人分しかないという。 仕方なく「ランプ」ステーキを注文。 私は幹事のYさんがここの名物はハンバーグだというので230gあるというハンバーグを注文した。
デミグラスソースの真中にデンと鎮座したハンバーグの大きさは 驚くほどの大きさではなく、最初の一口で 私の作る方が美味しいと思ってしまった。 なぜかというと 具の中にカリフラワーが入っていたので、私的にはこれは無い方が良かった。 それとデミグラスソースの味が濃かった。 主人に半分渡すとYさんがサーロインステーキを主人におすそわけしてくれた。 それが始まりで あっちの皿からこっちの皿からそれぞれが頼んだ料理を少しずつ分け合った。
「あぁ まさしくこういうのがたまらなく良いね!」 「昨日今日の付き合いでは、到底こんなことはできないもの!」と Tさん。 本当にそう思う。 褒めちぎる場面もあり、称える時もあるけど、貶すことも多々あり、誠に愉しい3組夫婦のつながりは綻ぶことなく、年毎に深くなっているのは とても有難い。
最後に幹事のYさん シェフに次のような話 「お店の雰囲気も良いしご馳走様でした。だけどパリのビストロはと始まり ・・・・・ステーキはボンと一枚が大盛のフライドポテトと更に盛られていて 好みの塩コショウで味をつけるんです。テーブルに塩コショウが置いてあってね。 こちらのは少し年寄りには塩がきついかな」 私は「ハンバーグのデミグラスソースもすこし濃かった」 Y氏「若い人にはちょうどいいのかもしれないけど・・・」などなど ひと言。 この年齢になると我慢してない。
ウイークデイのこの日 お客は私達の他に2人いただけの ほぼ貸し切り状態でした。
次回の幹事はTさん。それまで 其々の夫妻が海外旅行を楽しまれて、秋にお土産晴らしを聞けるのが待ち遠しい。
そうそう 今回分かったことがあった。謙虚なY氏 日本画を6年も前から画いているのだそうだ。 夫人は陶芸で賞を貰うほどの腕前だ。 T夫人は長くコーラスを、私は憧れつつもできないでいる趣味ばかり。