雑想

写真、カメラ、車、音楽、旅、ラーメンなど個人的な趣味のごった煮的な日記です。

湖畔の一夜、そのいち

2007-08-16 00:55:11 | 雑想
これは僕が以前、実際に体験した不思議な話しです。

*****

僕の夏休みは、ミニと一緒に北海道内をキャンプして回る事を毎年の恒例行事をしていました。当時は札幌に住んでいましたので、北海道上陸の為のタイムロスが発生せず、今にして思えば大変恵まれた環境だったと思います。

毎年一月前くらいから、どの道を走ってどこの観光地に寄って、どこのキャンプ場を利用して、なんていうシュミレーションを行うのが楽しみでもありました。1999年。仕事の合間を縫って強引に取った連休は10月初旬。

季節的にキャンプにはぎりぎり。ただ、いくら狭いミニでも一応車なので、毛布や上着の装備は十分できます。キャンプ道具一式を積んだミニは国道275号線を北上しながら途中観光地を回り、最初のキャンプ地、とある湖へ到着しました。




途中の観光地、明日萌:canon T90 NFD20-35/3.5L FUJI RDP2

北海道にはいくつか人造湖が存在します。この湖は電力発電用の人造湖で日本最大。釣り場としても有名らしく、僕が行った時もボートで釣りを楽しむ方々が多かったですね。ただ人造湖というのは個人的にすごく違和感を感じるのです。以前行った三笠の人造湖もそうだった気がする。きれいだけど、どこか寂しさを感じさせるのです。

ここもそんな所でした。

到着したのは夕日にはまだ早い夕方。サイトまで車で行けるようなので、車高の低いミニでも通れそうな場所を選ぶ。湖畔近くに、湖を見渡せる眺めのいい所があったのでそこに決定。湖畔岸まで50メートルくらい。外灯は無かったけど、その日は天気が良かったので星空を見る為にはそのほうが好都合、という判断。

さすがに10月ともなるとキャンパーの姿が殆どいない。僕が見た範囲では、かなり遠いサイトにチャリダーのソロキャンパー、僕のサイト上のイベント広場にテントを2つ設営した1グループ。

せっかくのオートキャンプを楽しむべく、ミニのすぐ横にテントを設営。御飯の準備。テントの入り口は湖畔が見える位置に。夕日は湖畔の逆側だった。という事は、朝日が湖と一緒に拝めるということ。朝が楽しみ。


湖の夕景:canon T90 NFD80-200/4L FUJI RDP2


湖の夕景:canon T90 NFD20-35/3.5L FUJI RDP2

最初の異変は食事が終わってテント内で地図を見ながら、明日の行程を考えていた時に起きた。外はまだ明るく、テント内でも地図を見るのに灯りはいらない程。

”パンッ、パンッ、パンッ・・・・”

早いサイクルで誰かがテントを叩いた。外から見てテント入り口左側面、ベンチレーションのあたりを、手の甲で軽く叩いたような感じ。僕はてっきり管理人か誰かが呼んでると思い、外で出た。


『はい~~?』


だれもいない。



上でキャンプしている人の小さな談笑の声が聞こえるだけ。鳥とか狐とか、まあ、そんなもんがテントに触ったのだろう、と、その時は軽く考えていた。


だけどそれは、長い一夜の序章にしか過ぎ無かった。




・・・つづく。
コメント
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