いつか英国日記

英国を中心とした靴、鞄、時計、その他ファッションに関するブログ

オープンカーの装いについて考察する

2017-01-15 07:58:05 | カジュアル

1990年位にオートファッションというクルマとファッションを題材にした雑誌があり、私も載せてもらった事がありましたが、クルマとファッションって難しいですよね。特にオープンカーその中でもクラシックなタイプのオープンカーだと風も凄い勢いで入ってくるので実用性も考えなければなりません。

たとえば英国のこのクルマ。
ケータハムスーパー7BDR。



時速80km/hで走ると、息が出来なくなるくらい、暴力的な風が入ってきます。以前ベルスタッフのジャケットをご紹介しましたが、流石にこれ1着だけだと厳しいなあと思っていたところ、昨年ポルシェのイベントにお邪魔した時にたまたま見つけたのが今回ご紹介するマルティニレーシングのジャケットです。

マルティニレーシング、マルティニ・エ・ロッシは有名なイタリアトリノの酒造メーカー、レースのスポンサードにはとても積極的でランチアやポルシェのレース活動で一躍有名になりました。特に1976にジャッキーイクスが運転するマルティニカラーのポルシェ936スパイダーがルマンで総合優勝したのは印象深いです。


出典:ポルシェジャパン

このマルティニのジャケット、厚手の綿スエット生地とナイロンの素材で出来た、かなりしっかりした作りです。服の前面は風を通さないようナイロン生地でガードされています。デザインの特徴となるマルティニストライプは袖の下部に入っています。



胸にはロゴとファスナー付きのポケット。



腕にはマルティニのバッジが付きます。



そしてセブンの場合重要なのはエルボーパッチです。



肘がナイロンで強化されるとともにガードされることで風が通りません。セブン乗りの間ではセブンエルボーという言葉があり、クルマの構造上どうしても肘が車体から出て運転する形になるので肘が冷えて痛くなったりすることがあります。これを防いでくれるのですね。

後ろ身頃はスエット生地のみとなり、通気性を確保しています。



オープンカーとその装い、往年のレーシングドライバーのファッションをモチーフとしてみるもの楽しそうです。もっと色々なところでクルマにも合う服の扱いがあればいいのですが、英国に比べるとそういった店舗が少ない気がします。GOODWOODの辺りにはそういったお店も沢山あるのでしょうか。あるいはアストンマーチンのスポンサーとして有名なハケットにも色々あるかもしれません。今度、覗いてみようと思います。


ノーフォークジャケットを考察する

2017-01-08 06:51:30 | カジュアル
アジャスタブルコスチュームのノーフォークジャケットです。オーダーしたものが出来上がってきました。



元々狩猟用ゲームジャケットとして生まれたこのスポーツコート、ディティールに特徴があります。肩から前身頃に伸びるベルト状のパーティカルパネル、激しい運動をしても型崩れを防ぎ、体とのフィッティングを高める仕組みで背中側も同様の作りとなっています。又、背中部分にはインヴァーテッドプリーツが入っているのでシューティングや激しい動きをしても動きやすい構造です。ウェスト部分はボタンで留めるベルトになっていますが、これもフィッティングを向上させるための構造です。腰のパッチポケットはマチがありかなりの物を入れられる上、ボタンが付いているので、走るような事があっても中の物が外に出てしまうこともありません。傷みやすい袖口は丈夫な2重構造、ボタンが付いたストラップになっていて袖口が絞れる構造になっています。

実際には私はシューティングする事はありませんが、一つ一つのディティールが意味を持っている事が男の服の場合は重要だと思います。





元々スポーツ用のジャケットですので、コーディネイトはタートルネックのようなものでも良さそうですが、ネクタイやボウタイの方がよりマッチすると思います。ニッカポッカまで履けば完璧でしょうが、もはや装いという範疇を飛び越えてコスプレなってしまいそうですので、コーデュロイのトラウザーズなどと合わせてみようと思います。



今回オーダーした英国生地のLovat、恐らく目付は1kg近く、とても仕立て栄えしていますがジャケット自体の重さはかなりのものです。これを着用すればコートはいらないと思います。さて、作ったはいいのですがどんなシーンで着用するか悩むところですね〜。

ロンドンで着るとそれはシティの服ではなくカントリーの服だと言われそうですので、やはり東京でしょうか。


新年あけましておめでとうございます

2017-01-01 19:13:35 | その他
新年明けましておめでとうございます。

いつもブログを見ていただき、ありがとうございます。いつかこのブログから本が出版出来るよう、今後も頑張ろうと思います。

昨年は念願かなって英国デビューが出来ました。今年も英国には行く予定です。出来れば服飾だけでなく、クルマ関連のイベントでグッドウッドとかにもいければ嬉しいです。

貴方にとって今年が素晴らしい一年となりますように。本年も宜しくお願いします。