赤峰和彦の 『 日本と国際社会の真相 』

すでに生起して戻ることのできない変化、重大な影響力をもつ変化でありながら一般には認識されていない変化について分析します。

安倍元総理のご無事を祈る

2022-07-08 13:50:16 | 政治見解


緊急: 安倍元総理のご無事を祈る



安倍元総理が背後から銃撃されたとのことです。心肺停止とも言われていますが、無事のご回復を祈念いたします。


この暴挙に対して
立憲民主党の辻元清美氏は「安部元総理のご無事を心から祈っています。すべての暴力に反対します」、
同党の蓮舫氏も「絶対に許してはいけません。安倍晋三元総理のご無事をただただお祈りします」
共産党の志位委員長は「言論を暴力で圧殺することは絶対に許してはならない」、
れいわ新選組の山本太郎代表は「どうかご無事で」
とそれぞれに述べていますが、どうも本心ではないように聞こえます。

もともと、彼らは、メディアを含めて、安倍元総理に何を言ってもいい、何をやってもいいという悪しき風潮を作った張本人たちではないですか。

実際、彼らは国会の内外で、安倍元総理に対しては本来なら名誉棄損罪や侮辱罪に問われるほどの罵詈雑言を繰り返しました。

中には、政治学者の山口二郎氏のように「安倍に言いたい。 お前は人間じゃない! たたき斬ってやる!」、などと発言したり、「安倍首相のような権力者には言ってもいい」「安倍首相は言われるに値する」として「アベ死ね」などという女性詩人もいたほどです。

犯人の山上徹也のテロ行為の背景はわかりませんが、少なくともこのような悪しき風潮を真に受けたことは事間違いなく、野党やメディアの責任は極めて重いということを自覚すべきではないでしょうか。

そのつけは、参議院選挙の開票結果にすぐ現れます。

ただ、その前に、安倍元総理が元気なお姿で戻ってこられることを切に祈ります。


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参議院選挙に見られる微妙な変化 コラムコラム(437)

2022-07-07 12:14:17 | 政治見解



コラム(437): 
参議院選挙に見られる微妙な変化


参議院議員選挙も残すところあと3日、私には選挙のやり方が微妙に変化してきたように見えます。


攻撃対象がいなくなった反体制左派の悲哀

変化の第一は、アベガーの人たちの勢いがなくなったこと。これはアベガーの人たちの憎悪の対象である安倍元首相が退陣し、暖簾に腕押しの岸田首相が就任したことによるものです。

しかも、ロシアのウクライナ侵略と言う歴史的な大事件により、日本の国防力の増強反対という声を大きく上げることのできない状況が加味されて、せいぜい「岸田インフレ」という言いがかりをつけるだけしかできなくなりました。

もし、7月9日の最終日、秋葉原で自民党の最終集会が開かれれば(現時点では予定は告知されていません)、アベガーを叫んでいた人たちはどうするのでしょうか。興味はつきません。


自公関係の変化

変化の第二は、岡山選挙区で自民現職・小野田紀美氏が公明党の推薦を受けず、公明党は無所属(立民系)の候補を支持するという現象が起きています。

これは、今年の1月公明党の山口那津男代表が、参院選で自民党候補者へ推薦を見送ると自民党に揺さぶりをかけていたことに対し、小野田氏が「政党が違うのですから、選挙は他党の推薦ありきでやるのではなく、それぞれ自由にやるのが自然ですよね。公明党さんの推進見送り検討、共感します。お互いそれぞれ頑張りましょう!」と直球のツイートで返したことに端を発しています。

小野田氏が勝てば、コバンザメのような公明党との関係を断ち切ることにつながるかもしれませんし、負ければ公明党はますます自民党に対して大きな顔をしてきます。岡山の有権者の良識に期待するしかありません。

なお、余談ながら、長年選挙運動に携わったものにしてみれば、選挙のたびに創価学会=公明党は莫大なお金を要求してきているのは常識です。県長などの一部の責任者がそれを私物化し、末端には配られていません。そのうち、この問題を機に内部で骨肉の争いのもとになるのではないかと思います。


閉鎖環境に転落したSNS選挙

変化の第三は、アベガーとも関連しているのですが、SNS情での選挙運動に陰りが見られます。かつて、私は、インターネットを通して選挙運動をもっと効率的に展開できるのではないかと思っていたのですが、その期待はことごとく打ち砕かれました。いまや、SNSで大声をあげて選挙運動をやっている人、また政治的な発言を行っている人の大半は、組織化された人びとです。

特定の人が声を上げると一斉に付和雷同した声が沸き立ちます。しかも、その全てが上から目線、誹謗中傷をもって圧力をかけ、反論を封殺しにかかり、自分の意見が絶対正しいと主張します。典型的なノイジー・マイノリティによる言論圧力です。

そのため、いまではSNS上の政治的発言が、同じ考えや思想を持つ人々がインターネット上で強力に結びつくことで、異なる意見を一切排除した、閉鎖的で過激なコミュニティを形成する現象=「サイバー・カスケード」と言われるようになりました。そうなると一般の人の共感はえられません。SNSで政治的な共感の広がりを期待することはできなくなりました。

さらに、7月7日から施行される侮辱罪によって、SNS上で公然と人を侮辱する行為に厳罰が課せられることになりました。これまで名誉に関する罪で、公的立場にある政治家(宗教家)に対して名誉棄損に問われないことが多かったのですが、侮辱罪では取り締まられる可能性も否定できません。これで無法地帯であるSNSも少しはおとなしくなるのではないかと思います。


テレビ・メディアが世論を操作できたのは10年も前の時代

変化の第四は、テレビ・メディアが選挙戦の模様をあまりとりあげなくなったことです。激戦区についてはこれまで面白おかしく取り上げていましたが、民放では東京選挙区を含めてあまり放送していないようです。そのため、野党支持者などがSNSで「差別だ」と騒いでいるのですが、かえって取り上げられないことの方がいいのかもしれません。

とくに、野党候補の有権者に媚びへつらう姿勢や国防の危機などに関心のない姿が映し出されれば大多数の有権者は引いてしまうからです。愚かな姿をテレビで映し出されない方がいいのではないかと思います。

しかも、基本的にテレビを見ているのは高齢者です。TVのコマーシャル、家庭用の日用品、食品をのぞいてはほとんどが高齢者向けのものばかりです。高齢者に政治的誘導を試みても最初から色がきまっているのですからほとんど影響はないことを知るべきです。

また、ワイドショーなどで政治の問題を語っても、たとえばモーニングショーとかサンデーモーニングなどは、もともと反体制、反政府の人と、番組自体の偏向報道性を批判する人しか見ていないので、世論形成にはなりません。テレビ・メディアが世論を作るなどという感覚は10年古いとしか言いようがありません。

これに関連して、「若者はなせ投票しない」、「若者が投票に行けば世の中が変わる」と叫んでいる人がいますが、彼らは反体制の人たちです。彼らの言うとおり、若者が選挙に行けば世の中は大きく変わりますが、それは彼らの嫌い社会です。

なぜなら、若者の殆どが彼らからすると右傾化、保守化しており、彼らの理想は実現しません。若者に投票を呼び掛けること自体、自分たち反体制左派の死を急がせていることになります。しかし、彼らの目にはその現実を正しく認識できていないようです。



選挙に関しての様々な変化が生じています。つぶさに観察していないとわからない変化かもしれませんが、やがて来る大変化の前には当然予兆があり、この流れを見ていけば大変化に対応することも可能となります。

たとえば、自民党と公明党の20年以上にわたる蜜月も終わりに近づいてきているのがわかります。また、インターネットを駆使する選挙もSNSという閉鎖された空間から飛び出す手法に移行すると考えられ、まもなく新しい形態が生まれると思います。限界が変化を呼ぶからです。

したがって、激動の時代にあって、小さな変化や潮流を見逃さないことがますます大切になってくると思いますし、またこれが当ブログのメインテーマでもあります。





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国防か反政府か、参議院選挙で国民は何を望むのか コラム(436)

2022-07-04 12:58:47 | 政治見解


コラム(436): 
国防か反政府か、参議院選挙で国民は何を望むのか


東京選挙区の面白い現象

50音表は右側のあ行から、か行、… 左側はや行、ら行と並んでいます。今回の参議院選挙東京選挙区は政党要件を満たす政党の候補者も、不思議なことに、右側のあ行の候補者がいわゆる右に分類され、左側のや行にはいわゆる左翼の候補者が並び、中ほどには中道を自称する公明党の候補者が位置しています【※1】。

【※1】(敬称略)50音表右側のあ行には、朝日健太郎(自民)、荒木千陽(ファ)、生稲晃子(自民)、海老沢由紀(維新)がいます。一方、50音表の左側のや行、ら行には文字通り左翼の山添拓(共産)、山本太郎(れいわ)、蓮舫(立民)がいて、50音表の中ほどから少し右には竹谷とし子(公明)がいます。立民のもう一人の候補は当選不可能ですから、事実上この7人に無所属の乙武洋匡が加わって6議席を争う展開となっています。

れいわ新選組、本当は既成左翼政党の敵

さて、注目すべきはれいわの山本太郎氏の動向です。鬼の顔をしている山本太郎氏本人が「やらせてくださいれいわの鬼退治」と言っていますが、その鬼とは、本当は鬼の形相をしている蓮舫さん、あるいは、赤鬼の日本共産党なのかもしれません。

なぜなら、山本太郎氏がいくら自民党政権を批判したところで、山本氏の意見に賛同するのはもともと反自民の人びと以外にはおらず、立民や共産党の支持者にしか共感を呼ばないことは明らかです。ということは、山本氏は立民や共産党の票を食いに行っているだけということになります。

実際、世の中には、日教組教育によって、自分たちが報われないのは政府が悪い、自民党政治が悪いと盲目的に信じ込んでいる人たちが一定程度存在します。論理的、あるいは知性的に政治が悪いから是正しなければならないと考えることなく、パフォーマンスで激しく政治批判をする人の激情に流されてしまう人々で、SNSなどでよく目に留まります。最初から話し合いはできないと見ていい人たちで共産党や立民に多いのが特徴です。

そのような人びとが、今回も山本氏のパフォーマンスに引っかかれば、共産も立民も票を食われることになります。要は、複数の当選人が出る選挙区では、左翼の敵は左翼であり、決して自民でないことを知っていなければならないのです。


れいわのパフォーマンスがどこまで通用するのか

さて、当の山本氏、どこまで左翼票を食いあらすのか興味津々ではありますが、今回は本人が思うほど票をとれないのではないかと思います。それは新しもの好きの一部有権者にとってれいわ新選組に新鮮さを感じなくなっているからで、一時期の「れいわ旋風」が見当たらなくなっているからです。

もともと新党ブームやユニークな経歴で話題を振りまく陣営や候補者の人気は一過性になることが多く、古くは自民党を離党してブームを巻き起こした新自由クラブ、同様に小沢氏らが立ち上げた新進党などは跡形もなく消えています。最近では、田母神俊雄氏のような型破りな人が出ても一回目は票をとっても、二回目以降は低迷します。なぜなら、物事は「収穫逓減の法則」通り、一度は通用したパターンも2回目以降同じことをしていても飽きられるからです。

実際、山本氏自身の獲得票を見ると、2013年の第23回参議院議員選挙では東京都選挙区で666,684票を獲得、4位で初当選。

2019年の第25回参議院議員通常選挙には比例区(全国)で立候補、比例区の全候補者で最多となる991,756票 の個人名票(東京都における得票数は206,774票)を得るも、山本氏以外の候補者2人が「特定枠」で優先して当選したため落選。

2021年の衆議院選では比例東京ブロックに立候補し、360,387票を獲得し当選。

山本氏の集票力、第一回目に獲得した66万票にはすでに届かなくなっており、今回のボーダーラインとみられる50万票に乗せられるか興味はつきません。


左翼政党の最大の危機は国防の見解にある

同時にれいわ新選組の思想性の影響を受けて社民党は消滅の危機にあります。「ぶれない政党」を訴えていても世の中の変化に対応できないのなら絶滅危惧種になるのは当たり前です。ロシアのウクライナ侵略を見て、左派政権のスウェーデンもフィンランドもNATO加盟を決めています。

このかたくなさ、変化対応の悪さが国民に見放されているわけです。その意味では、国民の国防増強の声に意図的に目を背ける立民、共産党も同様の危機があります。

いま、左翼各政党は有権者を物価高問題に誘導して政府批判を大々的に批判していますが、この問題、日本という国が存続し得て初めて成り立つ論議で、仮に日本がウクライナのように侵略を受けたなら、物価高どころの騒ぎではなくなります。つまり、左翼政党は日本が侵略されるという危機感がなく、非常にお気楽な現状認識をしているという証左でもあります。

このお気楽さを国民はどう判断するのか、その象徴の選挙区が定数6の東京選挙区です。最終的に都民は、国防問題に重きを置くか、それとも反政府に重きを置くか、7月10日の投開票日の動向を見守りたいと思います。仮に、冒頭のあ行の4人に、た行の人、無所属の人で当選が決まれば、左翼政党は国防上、国民の敵として認定されたことになるのですが・・・。




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