毎年クリスマスイブになると黒崎家にやって来る浦原サンタさん。
ピンポーン♪ピンポーン♪ピンポンピンポンピンポーン♪。
「黒崎さ~ん、お届けモノですよ~出て来て下さいな~。」
家の中で外の様子を伺い乍ら、息を潜める黒崎親子。
「一勇(かずい)、絶対に出ちゃあダメだぞ。」
「うん、解った。七匹のこやぎみたいな感じなんだね、お父さん。」
「そうだ、一勇は賢いな。玄関のドアの向こうにいるのはオオカミさんみたいなモノだ。」
「サンタさんのカッコしてるけど、入ってきたら食べられちゃうの?。」
「食べられはしないけど、自分が作った妙ちきりんなモノを押し付けたり、『プレゼントはア・タ・シⅴ』作戦されるんだ。」
「お母さん(織姫)や夏梨ちゃんは、昔お父さんは浦原さんにクワレタって言ってたよ。」
「・・・・一勇、それは薄い御本の世界だけのお話だだぞ。」
「薄い御本って?。」
「・・・・・・・・・・。」
黒崎さん、受難のクリスマスが今年もやって来ましたとさ(笑)。