寝ぬる夜の夢をはかなみまどろめば
いやはかなにもなりまさるかな
古今和歌集 六帖 四
在原業平
昨夜の風は甘く激しく、花を揺さぶり散花させた。
枝にあれ程咲き誇った花は一体何処へ行ったのだろう?。
薄い黄金色の髪をかきあげ、情人は灰緑色の瞳を細めて嗤って答える。
「貴方の御身に・・・。」
己の躰に咲き散らばった、昨夜の風の名残りの花々。
溶ける様な熱の記憶に、死覇装に袖を通しかけた手が止まる。
「今迄見た花の中で一番艶麗な薄紅っす。」
「誰の所為ですか?。」
「あたしの所為っすねえ。」
「・・・・如何しよう・・・此の侭では出仕出来ない・・・。」
「じゃあいっそ二人してサボりましょうか?。」
甘く低く囁き、背後から柔らかく絡め捕られる。
昼行燈と皆が称するこの十二番隊長。
彼の本性を知る者は一体何人いるのだろうか?。
本当にこの男には敵わない・・・・・。
浦×藍、過去編 大人向け。
桜が終ったので今年のラスト桜ネタ。
死覇装で隠れないトコまで痕をつけられて藍染さんが甘く悩んでいたら良いな・・・・と思っています。
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