昨日のyoutube で新垣勉さんの歌声をリンクしました。素敵な歌声に惹かれ、幾つか聴いた中で一番心に響き選びました。
その後、この方は他にどんな歌を歌われているんだろうと検索していたら、彼が盲目で、彼の生涯が壮絶であり、そんな中から歌に活路を見いだされた方だとしりました。
ラテン系アメリカ人の父と日本人の母の間で生まれ、生後まもなく、助産婦の間違いで劇薬を点眼され失明してしまいます。
その後、一歳で両親が離婚し、父はアメリカへ帰国。母は再婚し、目の見えない息子(勉さん)を置いて出て行ってしまいました。
以後は祖母に育てられますが、唯一の支えである祖母が中学二年の頃に亡くなり天涯孤独になります。
両親に対する憎しみと恨み、自分の不運を嘆き、絶望の中で彼は自殺をしようとしたのです。
しかし、まさにこの時、ラジオからかすかに讃美歌の音が聞こえてきたそうです。
その美しい音に心を打たれ教会へ行きます。そこで、人生を変える1人目の恩人に出逢います。
教会で、牧師さんは、彼の悲しみや辛かった日々を理解し、自分のために涙を流してくれたのでした。祖母以外で自分を受け入れた初めての方だったようです。
この出逢いをきっかけに、生きる希望を取り戻し次第に心がいやされ、両親に対する憎しみも徐々に消えていったといいます。
「憎しみからは何も生まれない。自分が変わると周りが変わります。周りを変えようとしても何も変わりません」
と新垣さんは言っています。
そして、彼の人生を変えた二人目の恩人はイタリア人のボイストレーナーでした。世界的に色々な歌手を育ててきた先生で、彼の声をほめてくれた人です。
「この声は神と、君の父からプレゼントされた贈り物(楽器)だ。日本人離れした声だ。ラテン的な匂いのする、まるでオペラのようだ!」
「君は、素晴らしい声を持つ、世界でたった一人の存在だ。」
と、大絶賛してくれたそうです。オンリーワンですね。誰と比べる必要もないのです。
自分ではどうすることもできない宿命というのが人には存在しそうです。しかし、そんな中でも生きると微かな救いが必ず存在し、はじめは微かな糸のようなものかもしれないけれど、その糸を手繰り寄せ紡ぎ織物にしていく力が人にはあることを感じました。
祖母の死後、絶望の人生から牧師さんに出会い生きる希望を見いだし、そしてその後自分の自信(自神)となる歌に活路を見いだします。命のエネルギーを後押しするボイストレーナーとの出会いにより自分らしく生きる術である歌を奏で続けています。
昨日のブログ、千の風になっての歌を選ぶ時には新垣さんの存在や壮絶な人生を私は全く知らなかったです。
ただ幾つか聴いてその声に惹かれて選んでいました。背景を知り選ぶのではなく、声に惹かれました。声が心に響くのです。本物の歌い手だなぁと思いました。
これからも、心に響く沢山の歌を届けてもらいたいなと思います。
こちらも素敵でした。↓
新垣さんの心眼には満天の星がきらめいているんだと思いました。