朝から断水。今回は予告があっての断水でしたので、汲み置きしておきました。水は十分に汲み置きしておきましたが、やがて底を突くものだと思うとやはり大切に使います。時々このように不便を強いられるのも、良いことのように思われました。
今日は昨日より暑く、ちょっと汗ばむほどでした。ラスベガスでこれぐらいで暑いと言ってはいけないと思いながら、あの夏が近づいてきていることを感じました。
更衣室に、丁度緑のTシャツが置いてあったので、それを着ることにしました。今日は、St Patrick's Day。アイルランドにキリスト教を広めた聖人、聖パトリックの命日。彼がシャムロックの葉を使ってキリスト教を布教したことに由来するのでしょうか、緑のものを身に着けていないとつねられるのです。運良く置いてあった緑のTシャツのお蔭で「ノリコはセーフね。」などと言われましたが、話しは衣装に着替えた後のことにまでなり、私の衣装は、まるで緑と縁がないと思っておりましたが、気が付くと、つけまつ毛に緑がありました。子供の遊びとはいえ、「セーフ」。良かったです。
ネバダバレエシアターのために、アンデルセン童話の『ナイチンゲール』の振付をしているゲイル。彼女が思い立ったことは、公演初日、ダンサー達に“ナイチンゲールパウダー”をプレゼントするということ。「顔がきれいになるのよって渡して、それがpoo-pooだと判ったら楽しいでしょ。」彼女らしい楽しい発想。しかし、なかなか見つけられないとのことで、相談されました。“ナイチンゲールパウダー”は、日本では“うぐいすの粉”。うぐいすは、胃や腸で強力な消化酵素を分泌し、食べた毛虫を消化するそうですが、腸がとても短いので、タンパク質や脂肪の分解酵素や漂白酵素などがたくさん含まれたまま排出されるそうです。つまり“糞”にはたくさんの酵素が含まれ、シミ抜きや、肌を美しく整えるのに良いということでした。インターネットを使って探してみると、良いものが見つかり、私が注文して日本から送ってもらうことになりました。間に合うのか少々不安ですが、注文は完了しました。
今日集まって下さった学生さん達は、俳優などを目指す方々。前回とは違い、舞台に立つことを目標にしている学生さんがどちらかというと多いとのことでした。質疑応答の時間になると、みなさん積極的なこと。質問が次から次へと途切れませんでした。時間切れとなりその時間は終わったのですが、通路でみなさんのことを見送ると、一人ずつ丁寧にご挨拶をして下さり、そこでもいろいろと尋ねられました。夢を持っているみなさん達に触れられた、貴重な時間でした。
その学生さん達がご覧下さっている一回目のショー、双子の男の子が入ったケイジを開けると、フルートケースがどこかに挟まり、私はケイジにつながれた犬のような状態になってしまいました。たくさんの質問は受けましたが、このようなことに関する質問はなかったな、などと思っていました。そこで学生さん達のことを思い出し、未来のある若者のために踊ることになりました。
二回目のショーは、バンクバーオリンピックボブスレー女子の金メダリスト三名がいらして下さいました。みなさんの大きいこと。KAにも筋骨隆々のアーティストが居ますが、それでも三名のみなさんは大きく見えました。さすがオリンピックの金メダリスト。そして、彼女達は金メダルを見せて下さり、さらに持たせてくれました。とても気さくなみなさん。メダルを外国で頂くと、収納する箱など付いてこないことはバトンの大会で知っていましたが、バンクバーオリンピックではスカーフが付いてきたそうです。そして、金メダルの模様がそのスカーフの柄の一部にはまるようになっていると言い、見せて下さいました。三人それぞれ違う模様の金メダルは、パズルのようにはめられました。
衣装を着替えてトレーニングルームに戻ると、彼女達はまだトレーニングルームに居て、トランポリンをしている人もいました。オリンピックという大きな大会を最高な結果で締めくくった幸せの余韻を、まだまだ楽しんでいらっしゃる様子がうかがえました。
練習を終えて更衣室へ戻ると、「ああノリコ、今日はセント・パトリックス・デイだから、緑のものを身に着けていたほうがいいのよ。何も無いといけないから、これあげるわね。」とエリカ。キラキラしたシャムロックのシールでした。エリカはこれから出掛けるのでしょうか、きれいにお化粧をした頬にそのシールをつけ更衣室を後にしました。
私がMGMを後に出来る時間はだいぶ遅くなってしまいましたが、いずれにしても帰り道なので、ボーリング場へ寄ってみることにしました。今日は、KAのボーリング大会が開かれていたのです。到着すると、まだまだみなさん盛んに楽しんでいました。様子を見ていると、すぐにカンパニーマネージャーから声を掛けられました。「ボーリングする人を探しているのよ。やる?」ボーリングをしたことは一度か二度ありますが、随分と前のこと。でも彼女は「私達はただ投げて遊んでいるだけだから、良いわよ。」と誘って下さいました。私は何も覚えていない状態で、どのボールにしたらいいのかと眺めていると、「これが良いわよ。」と教えて下さり、持ってみると「指はこう入れて持つのよ。」と直して下さるという始末。そこからどうやって投げたらいいのかは、右の人と左の人をキョロキョロ見て観察し、1、2、3、と投げてみました。すると何とストライク。みんな大笑い。私も思いっきり笑ってしまいました。その後カンパニーマネージャーはすぐにお帰りになってしまい、4人で登録されているところに3名が残るという状態で、私達はスコアも気にすることなく、本当にただ投げて遊んでいました。
中には自分のボールを持っているという、ボーリング好きな人がいて、でも、彼は前回の大会で友達に負けてしまったそうで、今回はさらに気合を入れているようでした。彼らは、二人組になって競っていたのですが、前回勝った方の組の一人が実はあまり上手ではなかったようで、「彼と一緒だとまた勝てるか分からない。」などと言われていました。しかし、その彼は、この大会に向けてボーリング場に通ったという、こちらも気合の入っていること。そしてその結果があり、彼は次々にストライクを決め、201というスコアを出していました。
明日もあることですし、私はもう帰ることにして、荷物を背負ってみなにさよならを言いながら出口に向かっていました。その帰り際、「ボビーの代わりに入ってくれる?」と一人のアーティストに声を掛けられました。私はいつもフルートしか回していないので、ちょっと面白がられていることは分かりましたが、一回ぐらいだったらいいかしらと立ち寄りました。「ボールはこれね。」とまた教えてもらい、私は「ボビーだったらこんな感じかしら。」などと言いながら投げてみると、あら、これまたストライク。そこでも大笑いされてしまいました。荷物を背負い直し、今度こそ帰ろうとすると「今度はそのまま投げてみてよ。」ほら、やっぱり面白がられています。それも、左手に持っていた自転車用の小物入れも持ったまま投げるように言われました。言われるがままにレーンに立っていると、「ノリコ、荷物ぐらい置いて投げてみたら。」と近づいてきて荷物をおろしてくれようとする人がいました。事情を説明し、私はそのままの状態で、ボールを支える左手もなく投げてみました。そして、これはボトンと。そしてまた笑われました。思いがけず楽しい時間、たくさん笑っていい気分転換になりました。
今日は昨日より暑く、ちょっと汗ばむほどでした。ラスベガスでこれぐらいで暑いと言ってはいけないと思いながら、あの夏が近づいてきていることを感じました。
更衣室に、丁度緑のTシャツが置いてあったので、それを着ることにしました。今日は、St Patrick's Day。アイルランドにキリスト教を広めた聖人、聖パトリックの命日。彼がシャムロックの葉を使ってキリスト教を布教したことに由来するのでしょうか、緑のものを身に着けていないとつねられるのです。運良く置いてあった緑のTシャツのお蔭で「ノリコはセーフね。」などと言われましたが、話しは衣装に着替えた後のことにまでなり、私の衣装は、まるで緑と縁がないと思っておりましたが、気が付くと、つけまつ毛に緑がありました。子供の遊びとはいえ、「セーフ」。良かったです。
ネバダバレエシアターのために、アンデルセン童話の『ナイチンゲール』の振付をしているゲイル。彼女が思い立ったことは、公演初日、ダンサー達に“ナイチンゲールパウダー”をプレゼントするということ。「顔がきれいになるのよって渡して、それがpoo-pooだと判ったら楽しいでしょ。」彼女らしい楽しい発想。しかし、なかなか見つけられないとのことで、相談されました。“ナイチンゲールパウダー”は、日本では“うぐいすの粉”。うぐいすは、胃や腸で強力な消化酵素を分泌し、食べた毛虫を消化するそうですが、腸がとても短いので、タンパク質や脂肪の分解酵素や漂白酵素などがたくさん含まれたまま排出されるそうです。つまり“糞”にはたくさんの酵素が含まれ、シミ抜きや、肌を美しく整えるのに良いということでした。インターネットを使って探してみると、良いものが見つかり、私が注文して日本から送ってもらうことになりました。間に合うのか少々不安ですが、注文は完了しました。
今日集まって下さった学生さん達は、俳優などを目指す方々。前回とは違い、舞台に立つことを目標にしている学生さんがどちらかというと多いとのことでした。質疑応答の時間になると、みなさん積極的なこと。質問が次から次へと途切れませんでした。時間切れとなりその時間は終わったのですが、通路でみなさんのことを見送ると、一人ずつ丁寧にご挨拶をして下さり、そこでもいろいろと尋ねられました。夢を持っているみなさん達に触れられた、貴重な時間でした。
その学生さん達がご覧下さっている一回目のショー、双子の男の子が入ったケイジを開けると、フルートケースがどこかに挟まり、私はケイジにつながれた犬のような状態になってしまいました。たくさんの質問は受けましたが、このようなことに関する質問はなかったな、などと思っていました。そこで学生さん達のことを思い出し、未来のある若者のために踊ることになりました。
二回目のショーは、バンクバーオリンピックボブスレー女子の金メダリスト三名がいらして下さいました。みなさんの大きいこと。KAにも筋骨隆々のアーティストが居ますが、それでも三名のみなさんは大きく見えました。さすがオリンピックの金メダリスト。そして、彼女達は金メダルを見せて下さり、さらに持たせてくれました。とても気さくなみなさん。メダルを外国で頂くと、収納する箱など付いてこないことはバトンの大会で知っていましたが、バンクバーオリンピックではスカーフが付いてきたそうです。そして、金メダルの模様がそのスカーフの柄の一部にはまるようになっていると言い、見せて下さいました。三人それぞれ違う模様の金メダルは、パズルのようにはめられました。
衣装を着替えてトレーニングルームに戻ると、彼女達はまだトレーニングルームに居て、トランポリンをしている人もいました。オリンピックという大きな大会を最高な結果で締めくくった幸せの余韻を、まだまだ楽しんでいらっしゃる様子がうかがえました。
練習を終えて更衣室へ戻ると、「ああノリコ、今日はセント・パトリックス・デイだから、緑のものを身に着けていたほうがいいのよ。何も無いといけないから、これあげるわね。」とエリカ。キラキラしたシャムロックのシールでした。エリカはこれから出掛けるのでしょうか、きれいにお化粧をした頬にそのシールをつけ更衣室を後にしました。
私がMGMを後に出来る時間はだいぶ遅くなってしまいましたが、いずれにしても帰り道なので、ボーリング場へ寄ってみることにしました。今日は、KAのボーリング大会が開かれていたのです。到着すると、まだまだみなさん盛んに楽しんでいました。様子を見ていると、すぐにカンパニーマネージャーから声を掛けられました。「ボーリングする人を探しているのよ。やる?」ボーリングをしたことは一度か二度ありますが、随分と前のこと。でも彼女は「私達はただ投げて遊んでいるだけだから、良いわよ。」と誘って下さいました。私は何も覚えていない状態で、どのボールにしたらいいのかと眺めていると、「これが良いわよ。」と教えて下さり、持ってみると「指はこう入れて持つのよ。」と直して下さるという始末。そこからどうやって投げたらいいのかは、右の人と左の人をキョロキョロ見て観察し、1、2、3、と投げてみました。すると何とストライク。みんな大笑い。私も思いっきり笑ってしまいました。その後カンパニーマネージャーはすぐにお帰りになってしまい、4人で登録されているところに3名が残るという状態で、私達はスコアも気にすることなく、本当にただ投げて遊んでいました。
中には自分のボールを持っているという、ボーリング好きな人がいて、でも、彼は前回の大会で友達に負けてしまったそうで、今回はさらに気合を入れているようでした。彼らは、二人組になって競っていたのですが、前回勝った方の組の一人が実はあまり上手ではなかったようで、「彼と一緒だとまた勝てるか分からない。」などと言われていました。しかし、その彼は、この大会に向けてボーリング場に通ったという、こちらも気合の入っていること。そしてその結果があり、彼は次々にストライクを決め、201というスコアを出していました。
明日もあることですし、私はもう帰ることにして、荷物を背負ってみなにさよならを言いながら出口に向かっていました。その帰り際、「ボビーの代わりに入ってくれる?」と一人のアーティストに声を掛けられました。私はいつもフルートしか回していないので、ちょっと面白がられていることは分かりましたが、一回ぐらいだったらいいかしらと立ち寄りました。「ボールはこれね。」とまた教えてもらい、私は「ボビーだったらこんな感じかしら。」などと言いながら投げてみると、あら、これまたストライク。そこでも大笑いされてしまいました。荷物を背負い直し、今度こそ帰ろうとすると「今度はそのまま投げてみてよ。」ほら、やっぱり面白がられています。それも、左手に持っていた自転車用の小物入れも持ったまま投げるように言われました。言われるがままにレーンに立っていると、「ノリコ、荷物ぐらい置いて投げてみたら。」と近づいてきて荷物をおろしてくれようとする人がいました。事情を説明し、私はそのままの状態で、ボールを支える左手もなく投げてみました。そして、これはボトンと。そしてまた笑われました。思いがけず楽しい時間、たくさん笑っていい気分転換になりました。