のんのん太陽の下で

初めての一人暮らしが「住民がいるんだ・・・」と思ったラスベガス。
初めての会社勤めが「夢を売る」ショービジネス。

湿度六十二パーセント

2012-07-21 | KA
 衣装と小道具の直しをお願いしたいことと、新しいフルートと手袋で練習したいので、早く出掛けました。
 衣装部屋に直しをお願いして、プロップスに行きました。新しいフルートを頂いて、小道具の直しをお願いしましたが、
「ここ摘まんでみてください。取れないですよね。もしこの高さがあったとしたら、どうでしょう。取りやすいですよね。」
 以前も同じことをお願いしたのですが、出来上がりが希望通りにならなかったので、今日は丁寧に説明しました。
 手袋の直しはもっと重要なことですが、いつもお願いすることなので、話は通りやすいです。しかし、着けてフルートを回した時の感覚と一致するかは分かりません。そのために早く行きました。
 思った以上に、直しに時間が掛かりました。でも、本当に小さな私のお願いも嫌な顔せず、それよりも楽しむかのように直して下さいました。出来上がった手袋を着けてみるとピッタリ。練習してみると全く問題なく。
 身体の調子は、良いとは言えませんでした。これが、単なる五日目の疲れや、早い時間からあちらこちらお願いに回っていた疲れなら良いのですが、また以前のような身体になっていくのだとしたら、と少し不安でした。どちらの身体か分からなかったので、どちらでも大丈夫なように舞台に出て行きました。すると、床が全く滑らず、注意はそのことに向けられました。
 このところ、床が全く滑りません。これは高い湿度のためと分かっているので、特にステージマネイジメントには何も伝えずにいましたが、今日の床は、靴底が貼り付いてしまうように滑らず、方向を変えるだけのことも出来ず、もしも何か出来ることがあるのならばと、踊り終えるとすぐお願いしてみました。
 手袋の直しをお願いをせず、昨日の穴の空いたままの手袋でしたら、その不安を抱えて舞台に立たなければならなかったでしょう。そして、この滑らない床に注意も向けなければならなかったでしょう。今日は、自分で出来る準備はしました。そのためか、気持ちはすっきりしていました。手袋を直してくれたジャニリーに、本当に感謝します。
 一回目のショーが終わり呼び出されると、
「ごめんなさいね。何もできないの。これを見て。今日の湿度は六十二パーセントなのよ。」
 どうにもならないことは分かっていましたので、二回目もそのつもりでやれば良いだけのことです。
 アーチャズデンが終わった時に、
「ノリコ、リフト5は本当に滑らないです。」
 そこから影絵の待機場所に移動していると、
「聞いているかもしれないけれど、リフト5は一回目と同じように滑らないの。雪が落ちたところが滑ると思うので、雪があまり降らないようにするつもりではいるから。」
 ステージマネイジメントの伝達通り、本当に滑らなかったです。靴底が一度床に貼り付いてから離れるのが、感覚だけでなく音で聞こえるほどでした。でも、一回目のように、部分的に雪が落ちていて、それで滑るという部分はなかったので、貼り付くということだけに注意すれば良いことでした。
 踊り終えると直ぐに、床の担当部署、カーペントリーの方から感想を訊かれました。火曜日はどうやら雨のようです。雨の日、今日と同じように高い湿度でしょう。その時に、少しでも良い方向に持っていけるようにと考えて下さっているようです。ありがたいです。
 湿度六十二パーセント。ここまで高い日は、雪の降らせ方を考えて下さることになりました。驚いたことに、毎日の湿度を記録しているそうです。日記に、「あの日の湿度が知りたい」と書いたことを思い出し、その日をお伝えすることになりました。
 中国人アーティストの仲間に入れてもらい、誕生日を祝いました。久しぶりの、中国人達のパーティ。「食べなさい、食べなさい。」と、どんどんお皿に盛ってくれること、何回も何回も乾杯をすること、忘れていました。私は、分からない中国語を、目をキョロキョロさせながら理解しようとして、でも、口は空いているので、パクパクと、次から次へとお皿に盛られるものを頂いていました。最後に行った私が、結局一番食べていたのではないでしょうか。昨晩に引き続き、お腹がいっぱいです。明日も集まりがあるので、胃が疲れないようにしないといけません。
 今日も、ショーの間に水をたくさん飲みました。辛い中国料理の後でもまた、水をたくさん飲みました。

上腕ジーンと

2012-07-20 | KA
 「おもしろいカードをみつけたので」と送って下さったカードは、本当に素敵です。ホタルが光るようにライトが点滅し、川のせせらぎと虫の鳴き声が聞こえます。
 バジルの芽がまた出ていました。今度は育ちますように。
 身体が硬いのは、身体が使えているからなのでしょう。右ふくらはぎに少し痛みがあるのは、気を付けなくてはいけません。
 一回目のショー、舞台裏で練習をしている時、シェリーが話し掛けてきました。秋祭りのことの続き。彼女は、私がここでこんなに緊張をしているのを知らないのだと思います。そしてその後、肘の周りでフルートを回している時に、上腕に当たりました。肘先ではありませんが、近い部分。ジーンと痛み、思わずしゃがみ込みました。何十年もバトンをしていますが、この動きでこの位置にぶつけ、この痛みは初めてかもしれないと思いながら舞台に出て行きました。
 手袋に穴が空いているのを発見。親指の重要な場所。この大きさのままでしたら大丈夫ですが、そこから破けてしまったら上手くフルートを扱えないことでしょう。緊張が走りました。
 二回目のお客様は、声を出したり口笛を鳴らしたり。でも、影絵の時に静かでしたので、大丈夫だろうと思いました。
 湿度が高く、汗をたくさんかきます。水をたくさん飲んだのは、そのためでしょうか、身体のリズムの関係でしょうか。もちろん舞台は滑らずに、フルートも扱い難く、終わると「ありがとうございました。」、楽屋に戻ると「はあ。」と。
 仲間が、誕生日を祝ってくれました。テーブルに乗り切らないほどのお料理。たくさん食べて、たくさん話して、楽しい夜でした。

割いた時間に光

2012-07-19 | KA
 久しぶりの水彩画のクラス。今日は、着物を着付けている写真を絵にするということをしました。帯締めを整えている手がとても難しかったです。色の塗り方のお手本は、あっという間。その気で塗り始めたのですが、もちろん先生のようにはいかず、絵の具は乾いてしまい、上手く交わり合わず、思うようにはいきませんでした。今日も時間切れで、残りは宿題です。
 モデルをした絵の、一部のコピーをプレゼントしてもらいました。コピーした上に、手を加えて仕上げてくれたそうです。
     
 一回目のショーは、お腹の収まりが悪いと言いますか、内蔵が動いてしまうような感じでした。踊り方が力強く、久しぶりにこのような踊り方をしている、と客観的に見ていました。力任せに踊れるのは、身体の調子が良くなっているからでしょう。でも、もう少し優しく踊りたいと、そして、そうしなければフルートを弾いてしまいそうでした。
 二回目は、滑らない床に抵抗せずに、スピンは一つ減らし、力任せにならないように心掛けました。踊っている途中で、二列目ぐらいの方が席をお立ちになり、その方が白いシャツをお召しになっていたので、目に付きました。劇場を出たいのなら早く出て行って下さればいいのに、その列のみなさん舞台に注目して下さっていたのか、その方はなかなか動けず、列の中央から通路まで行くのに相当時間が掛かっていました。
 ショーが終わると、ズーマニティのアーティストに会いました。
「良くなっているところがたくさんあったわね。たくさん練習したのでしょ。」
 思い掛けない言葉。よく考えてみれば彼女ならではの言葉。割いた時間に光を当ててくれたこと、とても嬉しかったです。
 ラスベガスのシルクデュソレイユ七つのショー、キャラクター達で撮影した写真が表紙になっている雑誌が届いていました。ラスベガスで手に入るものかと思っていましたが、どうやら、ロスアンゼルスで配られていたもののようです。

「頑張れ。」と言えるということ

2012-07-18 | KA
 マンモグラフィーは、痛いと聞いた気がしましたが、そのようなこともなく、予約の時間通りか早いほどで、あっという間に終わりました。
 時間が掛かるかもしれないと、行く前に三食の準備もほぼしてしまったので、少しほっとする間がありました。
 一回目のショー、何となくしっくりとしないのは、エクササイズをした身体が、収まるところに収まっていないのかしらと思えてきました。マッサージをして身体の状態が変わるのを嫌って、ショーの前にマッサージを受けないのと同じことだと思います。
 昨日に引き続き少し眠気があるのは、身体のリズムだと思います。二回目は、自分に「頑張れ。」と言っていました。頑張るように言えるのは、身体の調子が良くなっているからでしょう。
 左足の甲が痛みました。つま先が伸びるようにストレッチをしていて、六年ぐらい前に痛めたところです。
 保険会社からの封筒には、五枚の紙。短い期間にたくさん病院に行ったようです。

左股関節も治しましょう

2012-07-17 | KA
 おからを煮ました。おからを食べるのは、久しぶり。いくらでも食べられそうな感じでした。
 ショーの始まりに着る、黒の新しい衣装が届きました。着てみると、新しくない感じ。尋ねると、イベント、撮影用として使っていたものということ。使っていたからというよりは、以前使用していた革は、質が良かったのかもしれないと思えました。この衣装は、革がピンと立つようなものが適しているのかもしれませんが、届いたものは、着心地が良いです。
 ミスティアのハンド・トゥ・ハンドの代役を務めていたタトゥが、KAに戻ってきました。彼は、何ヶ月もKAを留守にしていた気がしますが、練習なしでショーに戻っていました。
 一回目のショー、とても緊張していました。緊張出来るということは良いことだと思います。最後には、みなさんお立ちになって拍手を送って下さいました。
 湿度が久しぶりに五十パーセント以下となり、フルートの調整にも緊張をしました。二回目の方が、フルートの触り心地は良かったです。
 手首の痛みが気になりました。左股関節の痛みも何ヶ月も前からあります。身体の調子が良くなっているので、左股関節も治していくよう努力していこうと思えました。

大豆からお豆腐作り

2012-07-16 | 日記
 大豆からお豆腐を作りました。大変でしたが、美味しいお豆腐が出来上がりました。買った豆乳より濃度が濃かったのか、思ったよりもたくさん出来ました。おからは、半分はパンにしました。残りは煮ようと思いましたが、他に何かアイディアがあるか調べると、おからと豆腐を混ぜて、という作り方が多く、
「今、分けたばかりなのに。」
 と笑いました。
 映画を観に行こうと戸締りをしていると、蟻を発見。最近退治したのに、またまた出現です。直ぐに“餌”を置きたかったのですが、映画に遅刻しそうな時間で、台所まで来ないように願いながら出掛けることにしました。そして、靴を取り上げるとたくさんの蟻。靴底を見ると、何と飴が付いていました。それにしても、よく見つけること。
 観に行った映画は、『BRAVE』。主人公が、赤と言うかオレンジと言うか、そんな色をしているクルクルした髪の女の子。弓を上手に射るのです。お父さんはとても大きくて、
「ん?チーフ・アーチャー?」
 彼女との結婚に現れる人の中には、顔に刺青があるとても痩せている人がいて、
「ん?カウンセラーの息子?」
 そして、彼女は城を飛び出して行きます。予告編を観た時から、KAの自分の役が思い出されていたのですが、もっと重なることがあって面白かったです。しかしながら、スコットランド英語は、ほとんど聴き取れなかったです。
 さて、蟻。観察を念入りにすると、ベランダにびっくりするほどの行列が出来ていました。そして、壁の中に入って行きます。木ならばともかく、コンクリートのような素材に入って行くのには、驚きます。いつも出てくるところ以外に、二カ所、出入口を見つけました。早速“餌”を置くと、蟻は飛び付いてきました。この“餌”のお蔭で、安心していられます。

ゆったりと誕生日

2012-07-15 | 日記
 友人がアーティスティックディレクターを務める『HOPE 5』を観に行きました。彼女自身も舞台に立ち、半月板も腰も痛めているのを微塵も見せないほど見事に、『白鳥の湖』のオディールを演じていました。モダンな振付のバレエ『NIMROD』は、シンプルな衣装にライトが効果的に照らされて、とても素敵でした。私も踊りたいと思った時に、身体の調子が良くなっているならではのことと、嬉しくなりました。バレエに歌に演奏に、楽しい舞台でした。
     
 遅めのお昼、早めの夕食を食べに行きました。日本食にしようと行った、初めてのお店。招き猫やら浮世絵やら日本のものが飾られ、音楽も日本の音楽でしたが、私が思うところ、韓国人が経営しているようです。ちょっと辛めの“SUSHI”は、昨晩とはまた違うもので、楽しめました。
 それから、ゲイルの絵を見に行きました。今の彼女に時間があるとはいえ、よくもこんなにたくさん仕上げたこと。そして、彼女の創造性にいつも楽しまされます。

車にはプロフェッショナル現る

2012-07-14 | KA
 オリンピックの選手でしたらどうにかして出場させようとするのでしょうが、代わりもいますし、双方でそのような緊張感がないのではなどと思ってしまいました。アーティストは私一人ではないですから、一人のことに集中できないのも分かります。私は、自分自身で何とか少しでも良くなるように試みました。
 早く行き、ショーに向けて身体を整えていこうと出発したのですが、ゴミを捨てた後、車が急に動かなくなりました。エンジンが掛からないのです。ただでさえ暑いのに、焦って汗だくでした。何人かの友達に訊いても分からないと言うので、車会社に電話をしました。ところが、電話が自動応対で、もちろん、私の英語を聞き取ってくれるわけがなく、さらに汗だくでした。ようやく、いらして下さるように手配でき、待ちながらいろいろと試していました。そこにいらした方、
「どうしたの?」
 車が動かないことを伝えると、胸に付いたロゴを指差しながら、
「僕は、プロフェッショナルだよ。」
 私は、もう他を手配してしまったし、と戸惑っていると、
「とりあえず、ちょっとやらせてみてよ。」
 そして、直ぐにエンジンは掛かりました。
「魔法の手だからね。」
 本当にありがたかったです。そして、手配したものをキャンセルするのに時間が掛かったことは言うまでもありません。
 何とか動くようになった首ですが、振り付けの中で三カ所、痛める動きがありました。以前、首を寝違えた時と同じところでした。
 高い湿度に、フルートの滑り具合の調整が上手くいきません。思い切って、新しい表面加工のフルートを緊急デビューさせることにしました。こちらの方が、素直なのです。ベトベトではなく、キュッキュという感じ。
 影絵で隠れていると、
「あなた、可愛いわね。」
 二回目は、湿度が上がったのかもっと滑らなかったです。フルートの緊急デビューは良い選択だったようです。
 友達が、にぎり寿司で誕生日を祝ってくれました。日付が変わったのを確認して、カップケーキとカードのプレゼント。カードは、ろうそくの火がくるくる回って音楽が流れました。車のことを話していると、
「それはさ、セーフティロックだよ。」
 と一斉に。「どうしてあの時教えてくれなかったの?」と今にも言いそうになりました。

休んだらいい

2012-07-13 | KA
 先日、プチぎっくり腰になったのは、何かのサインと思い、今日はショーに出ない日ですし、カイロプラクティックに行くことにしました。幸い予約が早い時間に取れ、診て頂くことが出来ました。
 ところが、ピラーティスをしていると、首から肩にかけて痛めてしまい、四方向に首を倒せないようになりました。フィジオで診て頂くと、関節が衝突したのではないかと。一時間から一時間半おきに、冷やすように言われました。彼らは、関節に対して手技を加えることが出来ないのですが、周辺の筋肉に働きかけてなんとか状態を良くすることなどできないのかと、少し苛立ちました。さらに、明日まで痛みがあったら、ショーに出さないと。
 帰宅してから、自分で出来ることをいろいろしました。もっと痛みがある状態でも、ショーに出ていたことは何度もあります。休ませることは大切なことというのは分かります。でも、簡単に「休んだらいい。」と言われることに悔しさを感じます。

本日の最高気温43度!?

2012-07-09 | 日記
 両親から荷物が届きました。一週間、楽しみながら誕生日を迎えることになりそうです。
 早目の時間に買い物に行きましたが、暑かったです。調べてみると、今日の最高気温は、四十三度になるとか。外に出てはいけないような気さえします。
 昼食にベトナム料理を食べに行きました。ベトナム料理は、ハーブの効果もあり、暑い日も爽やかに食事をさせてくれる気がします。一緒に行った友人は、車から降りる時に「準備はいい?」と言ってエンジンを切って、急いで建物の中に入って行くのがおかしかったです。でも、それぐらいした方が良いと思える程、本当に暑かったです。
 明日は、気温が一度上がるようですが、ここまできたら、一度ぐらい上がっても、同じかもしれません。覚悟して明日を迎えましょう。