『私、失敗しないので』 って、一瞬言いそうになった

『私 、失敗しないので』
あ～大門未知子みたいにこう言えたら、どんなにいいだろう。どんなに気持ちいいだろう。
一度でいいから言ってみたいよね。
思い返せば、人生失敗だらけだ。
あれもこれもそれもどれも、いっぱい失敗して来たな。
後悔なんて死ぬほどあるよ。思っても仕方ないけれど。取り返せないけれど。

しかし、そんな私が今日、思わず『私、失敗しないので』と言いそうになった。
仕事でのことでね。
私の仕事は営業。設備メーカーの営業。ひとつの案件の金額が大きい代わりに納期が長い。
今進行中の仕事で４月納期のものがある。
購入手配品や製作品など工程にも気を配らなくてはならず、小さな金額の部品や改造工事等他の案件も
ある中で、その納期の長い大物の進捗状況をウオッチする。
昨夜、まだ手配かけていないあるモノの納期が気になった。２ヶ月以上かかったんじゃないかと。
設計が業者とやり取りを繰り返し、仕様がなかなか固まらなかった。
もう気になると眠れない。
今朝出勤していの一番に見積の納期確認し、業者にも連絡し、間に合うことが分かってホッとした。
そしてその時に思ったんだよね。『私、失敗しないので』と。

自慢になるが、私は先期営業成績が全社で一番だった。
本社の若い人がそう教えてくれた。それも３冠王だ。受注・売上・粗利、全部トップ。
まあいつも、それに近い数字ではあるが。
東京大阪名古屋合わせてもたいした人数では無いが、私が最年長。
こんな私に負けて、若い人悔しくないのか？と思うけれど、情けなくない？

ただ、『私、失敗しないので』と心の中で思ったのも一瞬だった。
何故なら、その慢心が怖いわと思ったからね。
いい気になって良かった試しなど一度も無い。自民党じゃないけれど、”謙虚に丁寧に”よ。
そうでなくては何ごとも上手くは行かないだろう。油断は禁物だ。
慣れれば慣れるほど気を引き締めなくっちゃねと思う次第。どこに落とし穴があるか分からない。
第一、もうベテランなんだもの、上手く行って当たり前だし、たくさん売って当たり前だわね。
自慢するほどのことでも無かった・・・。

自分も良い成績取りたい。会社も儲けさせたい。お客様には喜んで戴きたい。それしかない。
それしか考えてない。
仕事好きだからなぁ・・・。
人生失敗の連続だったとしても、何かひとつのことでいいから『私、失敗しないので』と言えるものがあれば
いいね。
でも多分大門未知子みたいに、誰かの前で声に出しては言えないな。
心の中でそっと言うよ。『私、失敗しないので』