雑感 独り善がり

日々の思いや怒りを自分勝手な考えで綴る

脳動脈瘤のクリッピング手術、私の場合

2017-01-15 02:29:32 | 日記
海原やすよさん、脳動脈瘤が見つかって手術するって年末にニュースになってたが、無事手術済んだの
かしらって考えたよ。1月中旬には退院するって言ってたから、もうだいぶ良くなったんだろうな。
と言うのも、自分が昨日久し振りにMRI撮りに行ったから。

ここからは私の脳動脈瘤の話。
私も4年半前に脳動脈瘤のクリッピング手術なるものを受けた。
私の場合は痛みは無かったが、毎年受けている1日ドックのついでに50歳を超えた頃に初めて脳ドックを
受け、その時に小さな動脈瘤が見つかったのが最初だった。その時2mm。
先生は、小さいから今すぐどうってことは無い。定期的に見て行きましょうと言われて、それからは
1年毎に見てもらっていた。
数年間は変わりなかったのが、7~8年経った頃にちょっと大きくなったと言われた。3mmくらい。
丁度その2年ほど前に担当の先生が移動か何かで代わった。
とても若い先生で少し驚いたが、真面目で誠実で、おまけにイケメンの先生だったよ。
でもその年はまだ様子見ましょうだった。
そしてその翌年、5mmくらいに大きくなっている、もしかしたら5mm超えているかもと言われた。
血圧も急激に上がった頃だ。
先生は手術した方がいいかも知れないな・・・と。
脳動脈瘤があっても、小さかったり、大きくならない・変化しない なら特に慌てて何かをしなければ
ならないということは無いらしいが、だんだん大きくなって来た。そして5mmを超えると手術をした
方がいい場合もあると。
でも”未破裂”動脈瘤だからね。破裂しないかも知れないしね。
手術するかしないか決断しなければならない。
でも私は、脳にそこそこ大きい動脈瘤があり、いつ破裂するかも分からないと言う不安を抱えながら
日々暮らすことがストレスになるだろうと思い、その段階で既に手術しないと言う選択肢は無かった
ように思う。

その先生は非常に真面目で正直な先生で、破裂してくも膜下出血を起こしたものを手術するのと
未破裂動脈瘤を手術するのとでは訳が違うと言われた。
くも膜下出血を起こせばすぐに手術しなければいけない状態なので、未熟だとかイヤだ怖いとか言って
られない。
とにもかくにも患者を助けるためには手術しかないと。
しかし、未破裂脳動脈瘤と言うのは、破裂の危険はあるかも知れないが、放っておいてももしかしたら
破裂しないかも知れない。
まだ破裂していないのにわざわざ頭にメスを入れる訳で(皮膚を切り開き頭蓋骨に穴を開けるんだから)
そしてその手術が100%安全で確実という保証は無い訳で・・・と。
自分はくも膜下の患者さんはいくつも手術した。でも未破裂の手術は経験が少ない。
自身の奥様のお母様の未破裂の手術はしたけれど、身内だからある意味出来たと。
なので、自分が手術するよりはもっと経験豊富なドクターの方が良いと言われ、セカンドオピニオン
どこへでも行ける様に紹介しますと。
そして錚々たる大病院の名前を5つほどあげられたのだが、私はその先生の師匠に当たる先生の所へ
先ず行った。
そして、その師匠の先生が又正直な方で、同じ様に100%は無いと言われた。
勿論全力は尽くすが絶対は有り得ないからと。
そして手術の成功・後遺症・死亡など確率の話や、どうしたらどうなって・・・と言うことも丁寧に
教えて下さった。
その師匠も40~50歳代だけど弟子のイケメン先生と同じくすごいイケメン。
師匠と弟子は、顔まで同じ様にカッコいいのね!と感心してしまったわ。
そしてイケメンだけじゃなく面白い先生で・・・。

その先生のあれこれが気に入った自分の感性を信じて、もう他の病院には行かずに
その病院で手術してもらうことにした。
勿論麻酔の先生とも面談した。
執刀の先生・助手の先生・麻酔の先生・看護師さんなど、何人かのチームで手術するからねと。
全部紹介してもらったよ。
しかし、手術の日が決まってからがいけなかった。
先生は寝ている間にでも動脈瘤は破裂する場合がある。そして、痛い痛いと激痛が・・という場合ばかり
じゃないと。破裂して、痛い!と言う間もなく一瞬にして死に至る場合もあると言われた。
それを聞いてからは手術の日まで、夜ロクに寝れなかったよ、怖くて。
実際に会社の同僚のお姉さんが、手術日が決まってから手術の前に破裂して亡くなったのを知っていたから
そういう場合もあるんだなと。

私の場合はカテーテル?でコイルを埋める方法はこぶの接地面積が大きいらしくて無理だったのと、
場所も難しいと。
当日の朝8時過ぎに手術室に入った私、麻酔の直前に先生がニコっと目の前に現れて・・・
”先生!先生が本当に執刀して下さるんですよね?助手の先生に任せたりしないですよね?”って
まな板の上の鯉状態でまだほざいている私に”チームでするって言ったでしょ?大丈夫だよ、安心して”
その後は覚えていない。

しかし、4~5時間だと言われていた手術なのに2時になっても3時になっても手術室から出て来ないので
娘は『おかーさん、中で死んでんのと違うでしょうね・・・』と不安だったそうな。
結局出て来たのは5時過ぎてた。
何でも、こぶは目の後ろで(それは知っていた)血管が首の方へ90度カーブするところで(それも知っていた)
神経が複雑に絡み合っている場所で、神経を傷付けないよーに細心の注意を払って手術したから
予想以上に時間が掛かったと娘に説明があったらしい。

その日は麻酔が切れてから痛くて痛くて、あんな痛いのは多分生まれて初めてじゃないかと思う位
苦痛で、のたうち回り1人うんうん声を出さずに唸り一睡も出来なかった。
翌日か翌々日に下の娘が幼稚園児と2歳の孫を連れてお見舞いに来てくれた。
散々話をしてエレベーターのところまで送ったのに、別れた後で幼稚園児が『あれはおばーちゃんだよね?
声がおばーちゃんだったから・・・』と娘に確認したそうだ。
そう・・・、別人みたいに顔が変わる位に腫れてました。
でも多分3日目くらいには看護師さんが髪の毛を洗ってくれた。
そして皮膚を止めていたホッチキスを外した。
私は全く髪の毛を剃ったりはしなかった。髪の毛のあるそのままの状態で皮膚にメスを入れた。
そしてそのまま縫う?では無くて、ホッチキスだった。
1週間で退院した。そして家で1週間養生した。
そして丸2週間で仕事に復帰し、すぐにその週には出張にも行った。
先生が出張?全然問題無い、行ったらいーよと言われたので。

そして今に至っている。
すこぶる元気で後遺症も何も全くない。
時々縫ったところが痒いが。
むしろ手術前以上によく喋ると言われている。
そして先生に会いたいが為に、そんなに頻繁に来なくてもいいと言われるのに見せに行く。
昨日も、もうMRIは2~3年後でよろしい、それより首から下の病気しないでね、仕事辞めないでね
仕事辞めたらあなたの場合ボケるよ、なんて言われる。
私は本当にラッキーだった。いい先生に巡り会えて。
誰もが私のように相性のいい、そして名医に巡り逢えるとは限らないものね。
本当に幸運だった、ツイていたと感謝している。
そしてその先生を紹介してくれた若い方のイケメン先生にも感謝している。
あ、おまけだが、私のこぶは7mm近くておまけに形がいびつだった。蝶々みたいだったと。
だから、破裂の確率は思ってたより高かったみたい。
それを思うと本当に幸運だったなとしみじみ思う。

海原やすよさんもきっといい病院の素晴らしい先生に巡り会えたことでしょう。
1日も早く元気になって復帰して来るの待っているよ。

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