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感想です。

絵本『ある犬のおはなし』/犬猫を殺処分する日本

2016-06-22 | 
殺処分ゼロを願って作られた絵本です。ある犬のおはなし kaisei作画←パブーの電子書籍で読めます。

ある犬がかわいそうでした。でも私は泣けませんてした。予想していたようなおはなしだったからではなく、殺処分される犬を想うと、胸が苦しくなったからです。どうにもしてあげられない自分に腹が立ちました。いつかあった話ではなく今たくさんの犬が同じような目にあっているのです。

この絵本は殺処分のひどさをわかりやすく描いたますが、いろんなこと感じさせられます。あなたは犬を好きだった。おじさんはつらい思いをしながら殺処分をしなければならなかった。なのにどうして殺処分を止められないのでしょう。

最後の1ページに衝撃を受けました。なんて残酷なのかと。

「あなたは自分の赤ちゃんや家族を大切にする愛情あふれる人です。冷たい人なのではなく、あなたは犬の私を愛してくれなかったのです」

私はこう解釈しました。
犬にも心があるとあなたはわからなかったのではないか。犬の命を感じられなかったのではないか。

犬は物ではありません。命があり、愛情を持っています。責任を持って最後まで共に暮らす気持ちで迎えてください。さらにこの絵本は教えてくれます。犬や猫を捨て無責任な人間を責めるだけでは殺処分はなくならない。殺処分そのものを日本から無くさなければならないと。

犬や猫の売買は命を物として扱っているとも言えると思います。買うのではなく捨てられた犬猫を救ってあげてほしいと強く願います。

私は書籍で読みました。見返しに絵本を読んだ子どもたちの絵と思いがかかれています。犬や猫は友だち家族です。胸がいっぱいになりました。