息子の全国大会出場辞退のため、オヤジの一時帰宅の付き添いに予定変更。
相変わらず施設の中では、標準語モードのエエカッコしぃ。家の近くに来るまでは、車のなかでも。
ほぼ五分おきに「家族に何か変わったことはありませんか?町内で何か変わったことはありませんでしたか?」って。
「あそこは、皆が優しくて良いところです。皆と仲良くやって、喧嘩なんか絶対していません。」も五分に。
おれが「あなたの生年月日は?」って尋ねると「わかりません」。
俺「昭和何年だったかな?」
オヤジ「わかりません。」
俺「何月?」
オヤジ「忘れました。」
みたいな会話で家に着く。
前回より足元がおぼつかない。仕方無いかな。車椅子での生活なんだもの。
居間に着くと小便をしたくなった。しかし、トイレの場所を忘れている。
寝るまで、トイレ回数は10会を越える。
一時間おきに「何か食べたい!」の繰り返し。オフクロが「施設でも、何か食べたいって云ってるの?」って。オヤジは「そういうことなんて、言ったことはない。」
帰宅で甘えているんだろうか?それともエエカッコしぃなのか。前回はおやつを食べ過ぎて腹の調子がおかしくなったので、オフクロには与えすぎないことを口すっぱく言った。
空腹錯誤はともかく、面倒なことは自分が左半身マヒなのに「俺、病人で無ぇのに、何で入院しているんだ!」つて。
今回は、姉貴が嫁に行ったことと、俺も結婚して実家から離れていることを忘れていた。家に戻ったということで、オフクロに甘える。それを許しちゃうオフクロ。
夜中に何回もトイレの手伝いをしなければいけないのに、「自分が面倒見なければ誰がやる?」っていう使命感と正義感って、どこから来るのだろう?愛情なのか、ただの情なのか?親子でも二人の間の関係は理解できない。まぁ、二人とも認知症なのだし。
尽くすみたいなことを言っても、最後は面倒を見ることが容易で無いっ!でいうことをオヤジに小言をしていたり。
記憶の保管状態が崩れながら、ガキに戻っていくおやを見ていることは辛い。
反面教師ってやつなのか。自分の子供には迷惑をかけたくないよな。
来月はどれくらい、崩れていっているのだろうが?家族を全忘れしてもらった方が姉貴も俺も楽だよな。。。