蓮の花だより・・・不定期便

季節のうつり変わりと花の香りを求めて、筑後地方を中心に紹介して行きたいと思います。

三池港と世界遺産

2017-09-23 00:58:47 | 日記












前回の続きです。三川坑で炭鉱電車を見た帰りに世界遺産である三池港の方へ廻りました。
三池港は福岡県大牟田市にある港湾で、管理者は福岡県です。港湾法上の重要港湾、港則法上の特定港に指定されています。
遠浅で干満の差が大きい有明海は大型船の着岸ができる迄は、三池炭の搬出は大牟田川の河口から小舟で島原半島南端の口之津港まで運び、そこで大型船に積み替えられていました。
しかし出炭量が増えるにつれ、大牟田で直接大型船に積み込む事が出来るようにと港が必要になりました。築港工事は明治35年から始まり41年に竣工しました。工事費375万6900円、延べ人員262万人が工事に携わった大事業でした。
この工事の指揮を執ったのは三池炭鉱事務所長の團琢磨でした。琢磨は100年後も大牟田の産業基盤として使えるよう、将来の門扉取り替えに備えて予備のグリーンハートを海中に沈め保管しました。この閘門により、干潮時にもドック内を一定の水位に保つことが出来る様になり、ドック内で1万トン級の大型船による石炭積出しが可能となりました。
明治35年の築港から現在に至るまで100年以上経ちますが、閘門は現在も動いています。三池港は全国唯一の閘門を持つ港として歴史的にも重要な港です。

現役の港でありながら2015年7月に正式登録された明治日本の産業革命遺産、製鉄・製鋼、造船、石炭産業の23構成資産に含まれており、長崎造船所などとともに日本の稼働資産しては初の世界遺産登録となりました
コメント (16)
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