トニオ・クレエゲル
トオマス・マン(1875-1955)
実吉捷郎訳
商人で町の名士でもある父、感情の激しい南方生まれの母の間に生まれたトニオ。やがて彼は文学者となる。
「人間味あふれる市民感情を捨て、人間的な貧しさと寂寥のみが、芸術に資する」という考えを持ちながらも、凡庸な市民性に憧れを抱き、逃げ出すようにして旅に出る。
やがてトニオは、相反する二つの感情の間で自らの芸術が成立していることに気付く。
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三十を過ぎたトニオの「生活と芸術」の間の煩悶は、青臭くていただけないなぁ。そこは二十歳過ぎで卒業しなきゃでしょ。
2021.6.8読了
トニオ・クレエゲル
岩波文庫
1952年5月25日初版発行
1981年2月10日33刷
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