三日月ノート

日々の出来事を気ままに。

朝のカフェテリアにて

2013年03月22日 18時34分16秒 | 思い
ほぼ毎朝、会社のカフェテリアでコーヒーを飲みながら本を読むのが日課になっているのですが、窓際のカウンターの一番奥で、いつも何かの勉強をしている女性がいます。

同じフロアの、おそらくベンチャー系の企業にいらっしゃるかたです。
年の頃は50代半ばあたりでしょうか。

今朝も、いつものように私がコーヒーを持ってカウンターへ行くと、その女性と目が合ったので、軽く挨拶を交わしました。

私は遠慮がちに「何の勉強されているのか、聞いてもいいですか?」と尋ねると、その女性は、

「お花なんです。」
「・・・何の役にも立たないですけどね。」

と笑いながらおっしゃいました。

会計とか英語とか、「勉強」というとそういうものしか頭に浮かばなかった私はかなりの衝撃を受け、「スゴイ!!」と声を上げてしまいました。

ただ、「何の役にも・・・」の言葉に対しては、正直何と言っていいのかわかりませんでした。

決してそんなことはないし、むしろそういうものを持っているということはとても豊かなことなのだ、と思ってはいても、軽々しく口にするようなことじゃないようにも思ったのです。

「何の役にも立たない」とおっしゃったのは、ご自身がそう思っているからではなく、他の人から見たら何の役にも立たないことをやっているように見える、ということでしょう。

でも私は、自分の全く知らない世界のことを深く知っているこのかたに対して、無条件で「スゴイ」と思ってしまいました。

役に立つとか立たないとか、会社勤めをしているとつい考えてしまうけれど、そういう「効率」を優先する世界にはないものが、「役に立たない」世界にはあるんじゃないのかなぁと思います。

・・・なんというか・・・役に立たない世界のほうが断然面白いんですよ、たぶん。

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