や
何冊か読んでみて、だんだん見えてきた。
世界大戦で負けたことは、なかったことに(正当化)したい気分なのね。で、戦前の、”日本精神”に満ちた?「美しい国」に戻りたいのね。戦後の日本はアメリカ支配のままだから、アメリカや西欧の個人主義文化にやられて退化頽廃した日本を、戦前の(大日本帝国憲法のもとでの)立派な日本国、真の?独立国にっぽんに戻したいのね。日本は素晴らしい国。素晴らしい国に住む日本人はもっと誇りをもって生きましょうってね。
ふ~ん。(あまり美化すると、危険な国粋主義者になっちゃうよ)
たまたま図書館で手に取った本。
学校で習わなかったし、自分も見てこなかった戦後政治史がとてもよくわかりました。アベさんを批判してる本じゃありません。勉強になります。
吉田茂・・・エリートだけど当時の国民の民意を大事に、米国と共に戦後の日本を建て直すべく頑張った(対米協調路線)。人気もあった(大衆化された政治)。戦争には批判的で反省してる。戦後保守。
鳩山・石橋・・・戦犯公職追放組で反吉田。大衆受けしなくて、短命政権。
岸信介・・・エリートで大衆を信用しない「エリート主義」。統制主義。反吉田。戦争指導者でA級戦犯容疑で収監され、反米意識が高い。太平洋戦争は仕方がなかったし、アジアを西欧から解放するために始めたんだと正当化。間違ってたとしたら、負けたこと。反米意識で不平等な日米安保を(形の上では)改正。自主憲法をつくって真の独立をめざす(戦後体制脱却派)。
池田勇人・・・民意を受けて経済第一。消費を美徳とする「高度成長路線」。「所得倍増論」。金権政治、調整型。「豊かさ」と「平和」を追求。
田中角栄・・・庶民と人情の人。大衆化のシンボル。民意(←欲深い)を大事にするあまりカネ第一に。人付き合い(人脈)が金脈になってしまった。日中国交回復させたり(アジア重視)、アラブ諸国、欧州などと勝手な?資源外交をして、アメリカの虎の尾を踏む。
佐藤栄作・・・岸信介の弟。「吉田学校」のリーダー。経済優先。金権政治。調整型。
福田赳夫・・・憲法改正については岸に同調していたが、軍国主義を嫌悪していたので慎重(軽軍備路線)だった(ハト派)。経済については池田の「高度成長路線」(←大衆の欲求)に反対し「安定成長路線」(エリート主義)。
中曽根康弘・・・改憲派 戦後体制脱却派 エリート主義復活を望み強いリーダーシップ。新自由主義。後藤田さんがたがをはめていた。
竹下登・・・調整力がある。中曽根の新自由主義に反対。闇将軍(宇野、海部政権)。
石原慎太郎(超タカ派、極右の行動主義、現代の新撰組?急進的ナショナリスト。反田中、反中親台湾、)
小沢一郎(裏の支配者、裏の権力者。派閥を否定し多数決絶対主義。小選挙区制度。敵を作る手法。自分の責任で自由にしなさいという、新自由主義に、野中さんは反対する。)
~非自民連立政権、自社さ政権(細川、羽田、村山)
小泉純一郎・・・大衆化を装った「勝者によるエリート主義」。トップダウンの急進派。強さを演出。二極対立をテレビを使ってわかりやすく。大衆と共に抵抗勢力と戦うという構図。新自由主義。
そしてアベさん。それぞれ、どんな思想でどんな政治をしたのか、勉強になります。
個人的には福田さんあたりがバランスがとれてていいんじゃないかと思います。
>日本は「特異体質の国」経済力が非常に大きいが軍事大国にはならない。
>「軍事力がすべてを支配する時代は終わり、政治が科学を指導する時代が始まったのであります…新しい日本が強大な軍備を持つことは愚かと言わざるを得ません」
昔は自民党の中にも派閥があったということは、多様性があったということだね。切磋琢磨、色んな意見を言い合ってたからまだよかった。歯止めがかかって(カネの問題はあるけど)。今の、アベお友だち内閣(側近政治&統制主義)で、「赤信号みんなで渡れば…」で、一緒に地獄に堕ちるのはカンベンだなあ。国民はちゃんと見てないと・・・。
今の国民は本当に「戦争は二度とゴメンだ」と思っているのか。ゲーム感覚、余所事、他人事としてしか捉えられてないのではないか。敗戦後の人たちの苦しみを知らない現代人は、戦前の人たちのように、自分の人生をお上まかせにしているのではないか、という懸念がぬぐえないのであります。
「二度と戦争はしたくない」は「一国平和主義(自国だけ)」なのか?本当に、虫のいい話なのか???まずは自国から(そして世界に)なんじゃないの???国民の意識次第です。
お金、消費、豊かな暮らし、ばかり(欲)に目が行ってしまう大衆。大衆の民意に飲み込まれてしまう政治家(私利私欲の政治家は論外)。
どんな人間であれ、失敗や間違いはあるものだという謙虚さのない「偽りのエリート」。反対に劣等感からくるエゴで、日本を自分の思い通りに変えようとする賢くない政治家。
政治の世界は危険がいっぱいです。
日本の将来は、国民がどれだけ賢くなれるかということにかかっていると思います。それには自分が現実をしっかり見て、より賢くふるまう以外にないと思います。権力者に馬鹿にされ、軽視されないためにはね。
現政権で憲法を変えるのは反対だなあ。危ないなあ。(という危機意識はいつでも必要)
岸信介はA級戦犯。戦争はやむを得なかったと、きちんと反省しないで首相になった。反米で、憲法改正論者。再軍備して、真の独立をめざす。日米安保で不平等な条約を(形の上では)改正したけど、その時の反対運動で大変だったアベさんは左翼を憎んでいる。しかしアベさんは、「アメリカ支配(戦後レジーム)からの脱却」といいながら、アメリカの許す範囲でしか動けない。アメリカが戦争に進むなら、それを止めるのが日本の役目でしょう?(あ、真の独立国じゃないからできないのか)
”先延ばし””新しい判断”、、、行き当たりばったり?臨機応変?
保守にもいろいろあって、原理主義や急進派(過激派)よりはいいかな。大事なもの(自由と平和、民主主義)を守りながらも臨機応変少しずつ変えていく、穏健な党であってほしい。戦前に戻るなどと言う無茶なことを考えないように・・・。あと、武士道精神は戦うことじゃないから。国家神道とか、天皇や宗教を政治に利用するのは非常に危険。主君や神のため国家のために死ぬのは尊い精神とは言いませんから。テロですから。
真の平和主義を!軍国主義、反対!!!
星4つ
昔の自民党の中でいろいろあったのですね。
一人一人が優秀で信念があったのですね。
今は、国会の答弁を聞いてたら、高尚すぎてではなく、そんなこと聞いてないじゃん質問に答えてないじゃん、早口すぎて(読んでるから)聞き取れない理解できないって、頭が痛くなります。^^;
したっけ。