
(恩田陸著)
★★★(ベアの満足度)
第146回直木賞ノミネート作品。
眠っている時に見る夢を「夢札」という形で
取り出して見ることができる世の中になった。
鮮明な予知夢を見られる結衣子。
悪夢を避けることができるならと夢札を解析してもらう。
予知夢を見ることを公に発表してから
マスコミ、世間に興味本位に追い立てられる日々。
最後に見た夢の事故に巻き込まれたとされている
彼女がフィアンセの弟であり、
夢解析の仕事をしている浩章の目の前に
幽霊として現れる。
さらに子供達を襲う不可解な事件。
怖いような、では何が怖いのかと説明がつかない
不思議なジャンルのお話でした。
幽霊や、目に見えない不思議現象は怖い。
でも、悪夢を避けたいと願う結衣子には
共感する部分もあるので、
無責任な世間の動向が一番怖い。
近い将来、夢札をひけるようになるのだろうか。
この本を読んだら、もしひけても、ひかないと思う。
やっぱりちょっと怖いお話でした。