相 絵一の偽画工坊

気まぐれ映画絵日記

ケルンコンサート

2019年03月23日 | 音楽

 「最近な もう古なってしもたステレオのな スピーカーコードを交換したんや。

  もうちょいええ音にならんかな と思てな。」

 「そうか、こんな映画あったな。トニー・レオンとアンディ・ラウの

  インファナル・アフェアや 冒頭のシーンで スピーカーケーブルを変えて

  蔡琴(ツァイ・チン)の歌を聴き比べるシーン。

  それで どうやった?」

 「それがな、思いもよらぬ拾いもんでな。こんなコード一本でこんなに変わるものかと驚いとる。

  耳で聴いとんのに目をみはるとはヘンな例えやけどな、楽器のひとつひとつが立ち上がっとる、クリアに聴こえる。

  音が前に出てくるちゅう感じや。それでじっくり聴いてみたのが

  名盤 キース・ジャレットの ケルンコンサートや。

   

  長い演奏に聴き浸ってた。もう何度も聴いてるのに、余りの感動に

  スピーカーの前で拍手や。ライブでもないのにな。」

 「そらよかった。ついでに サムウェアビフォー 聴いてくれ。

  キースの若かりし頃や。イントロがベースではじまるやつや。

  ボブ・ディランの曲、マイバックページ、これもええはずや。

  
  
 「それも含めて いろいろ聴いてみよ。あぁ 今は一日中 音に浸っていたい気分や。

  かたわらに 珈琲と煙草おいて目つむったら 私設 ジャズ喫茶や。至福の時や。」


 
 

コメント
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