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秋田出身仙台在住の鳥見人が主に東北の野鳥をアップしています。

お腹が赤いハチ

2024年09月17日 | 山形県_庄内地方

 山形県の内陸部。

 特定外来生物のオオハンゴンソウ(過去記事有)の花にいた。

 お腹の赤いハチ。
 
 
 ネットで「お腹の赤いハチ」で検索したら,すぐに名前がわかった。
 
 ハラアカヤドリハキリバチ。
 

 
 ということは,日本に約4,500種いるというハチの中で,お腹が赤いハチは,ほぼ,この種に限定されているのかもしれない。
 
 このハチが,イレギュラーなのは,お腹の色だけでなく,習性も。
 
 
 ハチハンドブック増補改訂版(文一総合出版/藤丸篤夫 著)によると,このハチは,オオハキリバチの完成巣に入って,卵をかみつぶし,幼虫がいれば巣外に捨て,巣を修復してから,オオハキリバチが作った花粉団子に,自分の卵を産む,という。 
 
 
 カッコウの仲間は,托卵先の鳥の巣に自分の卵を産み,托卵先の卵が孵化する前に生まれたヒナが,孵化前の卵を巣外に捨て,自分が托卵先の親に育ててもらう。
 
 鳥と昆虫の違いはあるが,他人(ヒト)の子どもを殺して,他人の労働力を当てにする,という意味では,同じようなことをやっている。
 
 
 写真を見ると,体を花粉だらけにして,一見,一生懸命に働いているように見えるが,他のハチでよく見る『花粉だんご』が,後ろの脚に見当たらなかった。
 
 
 巣で待つ子どもに持っていく必要はないので,この子は,自分のお食事のため,来ただけかもしれない。
 
 ちなみに,下の写真のハチが,ハラアカヤドリハキリバチに,労働を搾取され,子どもを殺されている,オオハキリバチ。

 
 たまたま,この6日前の9月1日に,宮城県内で出会って,撮影していた。
 
 
 ハラアカヤドリハキリバチより,ひとまわり大きいハチだった。
 直接戦えば,こちらが圧勝だろう。
 
(2024/09/07 ハラアカヤドリハキリバチ,オオハキリバチ)