鳥が大好き!

秋田出身仙台在住の鳥見人が主に東北の野鳥をアップしています。

ほっといてあげて

2024年09月25日 | 青森県_東青(津軽半島)

 毎年,春と秋の渡りの時期,タカの渡りに関しては,全国ネットワークで,定点調査をしており,龍飛崎もその調査地になっている。

 
 龍飛崎は遠いので,ここの調査員は,家に帰らず,ずっと車中泊して,調査に当たっている。
 
 
 好きでやっていることとはいえ,毎日,毎日,本当にご苦労様で,頭が下がる。

 
 しかも,昼間のタカの渡りにとどまらず,夜は夜で,夜に渡ってくる小鳥たちの調査もやっている。
 
 
 そうした調査員を悩ませているのが,龍飛崎を訪れる観光客の,ごく一部の方々の言動。
 特に,大型バスのツアー客。
 
 
 「何をやっているんですか?」と,聞きたくなる気持ちは,よ~くわかる。
 
 
 しかし,聞く方にしてみれば,相手方は1人だが,大勢の観光客からも同じことを聞かれ,対応する身にもなってほしい。
 
 
 中には,「あそこは北海道ですか?」などと聞いてくる人たちもいるし,「写真を撮ってもらってもいいですか?」などと,シャッター押しを頼まれることもある。
 
 置いてある調査用機材を,興味本位で,勝手に触られることもある。
 
 
 調査員は,観光ガイドではないし,スマホのシャッターを押す係でもない。
 機材は,観光に使うものではない。



 その対策として,手作りの説明板を用意し,観光客に見ていただいているが,悩ましいのは,変わりない。
 
 ストレスフルな調査になるのは,観光地ではやむを得ないかもしれないが,ホント,できるだけ,ほっといてあげてほしい,と切に願う。

 
 ただ,調査員の方も,一部の場所を占有せざるを得ないことに引け目はあり,” 観光の邪魔になってはならない ”,ということは,意識している。見たり,撮ったりするのに邪魔であれば,遠慮なく,声をかけてほしい。
 
 ちなみに,観光ガイド的な質問にも,シャッター押しにも,ニコニコと優しく対応する応援団的な方々もいないではないが,いつもいるわけではないし,いつも優しくなれるわけでもない。
 
 基本,ほっといてあげるのが,最大の優しさ。
 
 
 龍飛崎 鷹を放って 峙てり 
 (たっぴさき たかをはなって そばだてり)
 
(2024/09/14  ハチクマ,チゴハヤブサ)