毎年,春と秋の渡りの時期,タカの渡りに関しては,全国ネットワークで,定点調査をしており,龍飛崎もその調査地になっている。
龍飛崎は遠いので,ここの調査員は,家に帰らず,ずっと車中泊して,調査に当たっている。
好きでやっていることとはいえ,毎日,毎日,本当にご苦労様で,頭が下がる。
しかも,昼間のタカの渡りにとどまらず,夜は夜で,夜に渡ってくる小鳥たちの調査もやっている。
そうした調査員を悩ませているのが,龍飛崎を訪れる観光客の,ごく一部の方々の言動。
特に,大型バスのツアー客。
特に,大型バスのツアー客。
「何をやっているんですか?」と,聞きたくなる気持ちは,よ~くわかる。
しかし,聞く方にしてみれば,相手方は1人だが,大勢の観光客からも同じことを聞かれ,対応する身にもなってほしい。
中には,「あそこは北海道ですか?」などと聞いてくる人たちもいるし,「写真を撮ってもらってもいいですか?」などと,シャッター押しを頼まれることもある。
置いてある調査用機材を,興味本位で,勝手に触られることもある。
調査員は,観光ガイドではないし,スマホのシャッターを押す係でもない。
機材は,観光に使うものではない。
その対策として,手作りの説明板を用意し,観光客に見ていただいているが,悩ましいのは,変わりない。
ストレスフルな調査になるのは,観光地ではやむを得ないかもしれないが,ホント,できるだけ,ほっといてあげてほしい,と切に願う。
ただ,調査員の方も,一部の場所を占有せざるを得ないことに引け目はあり,” 観光の邪魔になってはならない ”,ということは,意識している。見たり,撮ったりするのに邪魔であれば,遠慮なく,声をかけてほしい。
ちなみに,観光ガイド的な質問にも,シャッター押しにも,ニコニコと優しく対応する応援団的な方々もいないではないが,いつもいるわけではないし,いつも優しくなれるわけでもない。
基本,ほっといてあげるのが,最大の優しさ。
龍飛崎 鷹を放って 峙てり
(たっぴさき たかをはなって そばだてり)
(2024/09/14 ハチクマ,チゴハヤブサ)