ハシビロガモの生殖羽になりかけのオス。
頭部を拡大してみると,くちばしに,ブラシ状の毛がある。
ヒゲクジラが,口の中に生えているヒゲで海水を漉(こ)して魚を食べるように,ハシビロガモは,このブラシ状の毛で,水を漉してプランクトンなどを食べる。
上の写真では,漉した水が,くちばしの脇から出ているのが見える。
ハシビロガモは,複数の個体が集まって,水面をぐるぐる回って水面採餌する。
まず,最初,1羽が泳ぐと,水中にいたプランクトンが水面に舞い上がる。
次,そのプランクトンを水面採餌するため,別の1羽がその後ろにつく。
その次,その1羽が舞い上げたプランクトンを採るため,さらに,もう1羽が後ろにつく。
...,という繰り返しで,こうなるのだという。
大きな群れになると,規模が大きいこんなドーナツが,あちらこちらにできる。
見覚えがある光景だと思って,記憶を辿ったら,そうだ,ちびくろサンボに出てくる虎だ。
虎はバターになったが,ハシビロガモは何になる?
(2024/11/24,26 ハシビロガモ)