最終日。最大の核心は本日のコースにあると言っていい。
ここを2度歩いた私があえていうと、核心はヒュッテから渡し場までの道。
連続する丸太橋と頼りない梯子を歩かなければならない。
寝坊は絶対に許されないので食事をせずに4時出発。
始発の6時20分の渡し船に乗ることになっていたので、この時間。
それでもコースタイムぎりぎり。
あまり出発が早すぎると、ヘッデンでの歩行時間が長くなります。
その辺りがこのコースの悩みどころでもあります。
渡し船は10時出発を選んだ方が無難です。
谷間に響く沢の轟音を聞きながら、真っ暗な中、丸太橋を渡る恐怖。
明るくなっても、斜めっている木の梯子を上り下りする恐怖。
なぜこんな所を2度も歩いているのか自分でもわかりません。
もう次は絶対ないっす!
と言う訳で、一度だけ休憩をして2時間ちょうどで渡し場に到着。ぎりセーフ!
あれ?あれれ?前と様子が違うけど…。本当にここ?
偵察に行ってくれたわいはんによると、以前の渡し場は通行止めになっていた模様。
船が出てから振り返って見ると、以前の渡し場は無惨にも崩れておりました…。
新設の渡し場は木の梯子!一見、崩れているように見えて役割を果たしています。
本当にここに船くるん?と言っているうちに船がきました。
梯子に船頭をぴったりと着けてくれました。ゴイスー。
もうこねーよ、あばよ!と心でつぶやきながら船を降り、
黒部ダム方面へと向います。
途中、大きな沢の河原で朝ご飯。アルファ米と鯖の味噌煮缶。
やたら長い梯子が架かっています。最後まで油断しないように。
歩いても歩いても代わり映えしない登山道にウンザリしながら歩いていきます。
おお!文明的、近代的巨大建造物!!
崩れる心配のない橋ってなんて素敵。
というわけで、黒部ダムに10時半到着。
最終日まで気の抜く事を許されない旅が終わりました。
のど元過ぎるとなんとやらで、
以前に感じた辛い事は全部忘れていたようで、
しんどさや恐怖が最後に押し寄せてきた今回。
でもすぐ忘れるんやろな。今度は読新登ってやるぜー、ってね。
未来の自分に書き置き。それだけはヤメロ。