前日夜 京都発(高速バス)
1日目 甲府駅→広河原→北沢峠(ここまでバス)
(やっと歩き)北沢峠→馬ノ背ヒュッテ(泊)
2日目 馬ノ背ヒュッテ→仙丈ヶ岳→両俣小屋キャンプ場(泊)
3日目 両俣小屋→三峰岳→間ノ岳往復→熊ノ平キャンプ場(泊)
4日目 熊ノ平→塩見岳→三伏峠キャンプ場(泊)
5日目 三伏峠キャンプ場→鳥倉林道登山口(京都まで延々とバスと電車に乗る)
最後の日です。
鳥倉林道のバスが9時25分発なので、7時に出発しても余裕です。
ぎりぎりまでテン場でテントを乾かしていました。
この山旅、どう統括すればいいのかずっと考えていました。
「びすこ、己の年齢を思い知る」
「びすこ、あっちよりどっちかっていうと南アの方が好き」
「びすこ、単独テント泊のモチは保ち続けるべきだ」
「びすこ、それよりトレーニングは必要だ」
…とにかく歩き通せてよかったという他ありません。
テントの中から見た朝の塩見岳
この山行の写真は下記のアルバムにまとめています。
http://picasaweb.google.co.jp/bistari4/AEIrFK?feat=directlink
前日夜 京都発(高速バス)
1日目 甲府駅→広河原→北沢峠(ここまでバス)
(やっと歩き)北沢峠→馬ノ背ヒュッテ(泊)
2日目 馬ノ背ヒュッテ→仙丈ヶ岳→両俣小屋キャンプ場(泊)
3日目 両俣小屋→三峰岳→間ノ岳往復→熊ノ平キャンプ場(泊)
4日目 熊ノ平→塩見岳→三伏峠キャンプ場(泊)
5日目 三伏峠キャンプ場→鳥倉林道登山口(京都まで延々とバスと電車に乗る)
縦走も四日目となると身体が慣れてきて好調。
ということもありますが、
準備不足の付焼き刃では、疲労がピークに達してしまいました。
しかし、ここは南アルプスの真ん中です。
嫌でも歩かなければなりません。
テント場を発ち、熊ノ平小屋の前までくると4時の朝食を食べ終えた人々が
各々旅立ちの準備のために食堂の席を立っているところでした。
樹林帯ではナナカマドの葉についた水滴でズボンがびっしょり濡れてしまったので
途中、見晴らしのよい場所でレインジャケットをエプロンのように腰に巻き付けました。
間ノ岳と農鳥岳の黒いシルエットが次第に明るくなってきました。
日の出を待たずに先に進みます。
ほぼ平坦に進んで行き、小高い丘が前方に見えだしたころ、
後ろから足音が近づいてきたので振り返ると
馬ノ背ヒュッテで隣りの寝床にいたあの健脚な女性でした。
この日は北俣岳から蝙蝠岳を経て二軒小屋まで下ると言っていました。
行動時間が長い女性が後ろにいるので、
遅いけれどせめて立ち止まらないようにして急坂を登りました。
登りきると、大崩壊地と塩見岳がどどどんと目の前に飛び込んできました。
本当に気持ちのよいところでした。
この旅で一番だったかもしれません。
タカネビランジ
北俣岳の登りは、急でガレガレで不安定な道でしたが
この景観のせいなのか、不思議と快調に足が進みます。
女性に蝙蝠岳まで往復していかないかと誘われ、悩みましたが
さらに行動時間が長くなるのでやめました。
北俣岳直下の分岐で女性とお別れをし、
私は塩見岳東峰に向かいます。
クロユリ
以前、塩見岳に登った時に、熊ノ平方面から登ってくる登山者を
大変うらやましく見ていた思い出があります。
今こうして自分が登っているのが誇らしく思えてきました。
自己満足だけど。
雲がわいて景色を隠してしまうと山頂部は人と虫が多いただの広場。
けれども、1時間くらいただぼーっとして座って過ごしました。
雨が降らないうちに三伏峠へと向かいました。
山頂から前に後ろになり、同じペースで歩いていた女性二人組に
沿道に咲く高山植物の名前を教えてもらいました。
歩き出して10時間を越えると、さすがに足が思うように前に出ません。
足が少し痺れてきました。
さらにゆっくりと歩いて三伏峠に到着。
終わりました。ほっとしました。
すぐにテントを張ってビールを飲んだら
ごろごろするだけで他になにもやる気が起こりません。
そのまま寝ようとしましたが色々と思い出すことが多くて
結局、最後の日も何回も寝返りをうって一夜を過ごしました。
前日夜 京都発(高速バス)
1日目 甲府駅→広河原→北沢峠(ここまでバス)
(やっと歩き)北沢峠→馬ノ背ヒュッテ(泊)
2日目 馬ノ背ヒュッテ→仙丈ヶ岳→両俣小屋キャンプ場(泊)
3日目 両俣小屋→三峰岳→間ノ岳往復→熊ノ平キャンプ場(泊)
4日目 熊ノ平→塩見岳→三伏峠キャンプ場(泊)
5日目 三伏峠キャンプ場→鳥倉林道登山口(京都まで延々とバスと電車に乗る)
三日目は、両俣小屋から野呂川越まで急坂を登り返して
また仙塩尾根に乗っかります。
二日目と同じく緑豊かで涼しい樹林帯のなかを歩いていきます。
なかなか標高を上げていかない登山道に、
「ひょっとして自分は歩くのが遅いのでは」などという心配は無用です。
灌木帯となり、間ノ岳を間近に見上げるところまで登ると
三峰岳への岩壁のような登山道がいきなり目の前に立ちはだかりますから。
目標が見えたからといってここで一気に登るのは南アルプスの素人。
この急斜面をじっくりと楽しむぐらいでないと
南アルプスは乗りこなせないのだ。
というわけでゆっくりじっくり登って三峰岳へ到着。
分岐にザックを置いて間ノ岳に散歩に行きます。
間ノ岳山頂では、仙丈ヶ岳と同じく多くの人で賑わっていましたが
自分にはちょっと寂しく感じてしまう。
腕時計の高度が間ノ岳でちょうど3000メートルになった。
正しい数字の合わせ方がわからない。
再び三峰岳に戻って、熊ノ平へと下っていきます。
ところがどうしたことでしょう。
歩き出した途端、身体が異常に重く感じ、頭がぼーっとしてしまいます。
まるで寝ぼけて歩いているようです。
三峰岳山頂からの下りは左右切れ落ちた岩稜ですので、
一歩一歩慎重に下るよう心がけました。
熊ノ平に向けて標高を下げると先ほどよりは
足取りがしっかりしてきました。
けれど、くたくたなのは間違いなく、
小屋に着くとザックを降ろすのと同時に座り込んでしまいました。
農鳥岳を見上げる場所にあるテント場で
明日は三伏峠までおよそ10時間かかることを考えると
身体はくたくたなのに、
浅い眠りで何度も何度も寝返りをうつのでした。
前日夜 京都発(高速バス)
1日目 甲府駅→広河原→北沢峠(ここまでバス)
(やっと歩き)北沢峠→馬ノ背ヒュッテ(泊)
2日目 馬ノ背ヒュッテ→仙丈ヶ岳→両俣小屋キャンプ場(泊)
3日目 両俣小屋→三峰岳→間ノ岳往復→熊ノ平キャンプ場(泊)
4日目 熊ノ平→塩見岳→三伏峠キャンプ場(泊)
5日目 三伏峠キャンプ場→鳥倉林道登山口(京都まで延々とバスと電車に乗る)
馬ノ背ヒュッテの外のベンチで
ご来光に沸く人々の横で
ラーメンを食し、荷造りをして出発です。
前夜、私の隣の寝床にいた単独の女性は相当健脚な方で
この日は私と同じ行程で両俣小屋まで行くと言っていました。
「お昼前には着いちゃうわねえ」と余裕の構え。
私なんかは「あの両俣小屋に行く」ということだけで
歩く前から緊張していましたが、
この心強い女性の存在ですっと緊張感が無くなり、
精神的に楽になったと思います。
仙丈ヶ岳山頂と仙丈小屋が見えてきました
花は盛りを過ぎていたようです。
仙丈ヶ岳から大仙丈ヶ岳の間が比較的花が多かったです
大仙丈ヶ岳へ向かう。未踏のルートに踏み出す
3000メートルから2000メートルに向かって。
大仙丈ヶ岳からは標高をぐんと下げていきます
高望池。50メートル下ると水場があるようです。
倒木、苔むした登山道…。
親近感を覚えるのは、大峰山脈にどこか似ているからかも
両俣小屋に到着したらかわいい子たちのお出迎えを受けました。
小屋のおかみさんが猫好きだとか
歩き終わってみると、穏やかな稜線、樹林帯が続き
決して派手さはないけれど、心に深く残る旅でした。
けれども、翌日はまた3000メートルまで標高を上げなければなりません。
そう思うと、なかなか熟睡できずに何回も寝返りをうつのでした。
せんしおおね? せんえんおね?
あこがれであるはずの尾根の読み方もあやふやなまま
思い切って一人で行ってきました。
6日間もかかったのは、家から登山口が遠いから。
たっぷり一日は要してしまうのです。
初日と最終日はほとんど歩いてまへん。
こんな日程で歩きました。
前日夜 京都発(高速バス)
1日目 甲府駅→広河原→北沢峠(ここまでバス)
(やっと歩き)北沢峠→馬ノ背ヒュッテ(泊)
2日目 馬ノ背ヒュッテ→仙丈ヶ岳→両俣小屋キャンプ場(泊)
3日目 両俣小屋→三峰岳→間ノ岳往復→熊ノ平キャンプ場(泊)
4日目 熊ノ平→塩見岳→三伏峠キャンプ場(泊)
5日目 三伏峠キャンプ場→鳥倉林道登山口(京都まで延々とバスと電車に乗る)
初日、北沢峠に到着したのはお昼。
両俣小屋までの長い行程を考えると
少しでも登っておきたい。
というわけで薮沢小屋を目指します。2時間だけの登りやし。
でも、薮沢小屋に到着し、
おもいっくそ重い扉をこじ開け、誰もいない、
ひっそりと静まり返った暗い小屋の内部を覗いたら
一人で泊まるのに躊躇してしまいました。
予約をしていないけれど駄目もとで、
もう少し登った先にある馬ノ背ヒュッテに行きました。
怒られるのを覚悟して受付に行きましたが
快く宿泊を受け入れてくださいました。
初日から自分の甘さに嫌悪。
外は雲っていたけれど、
馬ノ背ヒュッテの周囲は暖かい光に包まれているようだった