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浅野和之さんの似顔絵。「3年B組金八先生」第3話「ガリレオ」第1・2話

2007-10-26 22:29:34 | 有名人似顔絵【あ行】


●「3年B組金八先生」第3話「広がる私服登校」
森月美香(草刈麻有)は、相変わらず私服登校。
真似して私服登校する生徒も増えてきました。
金八先生(武田鉄矢)は、茨木のり子さんの詩集を紹介。
美香に読んでみるように勧めます。
原文は載せられませんが、「感受性」に関する詩。
「感受性」って何なんでしょうね。辞書的な意味で言えば
既成概念にとらわれず、周囲からの刺激によって、感動できる心の働き。
簡単に言えば、立ち止まって考えてみる事でしょうか。
サッカーの反則から生まれたスポーツ、ラグビーが、この感受性に
寄る産物って事ですね。

じゃ、美香の主張する個性って何ぞや?(笑)
その感受性によって生み出されたもの、かな。
美香の「制服を着る意味がわからないんです。」という言葉に対して、
金八先生は「ほう、君は面白い事を言うね。」と言いましたよね。
これは面白い感受性をしてるねって意味で、私服を着る事が
一応個性って事になるのかな?
でも、詩集読んだり、真似される事で、気付いちゃったんでしょうね。
制服を着る事くらいで失われるものなんて、個性じゃない、と。
出すものではなく、にじみ出てくるものが個性なんでしょう。

サッカー部元キャプテン・悠司(布川隼汰)は、元Jリーガーの関口コーチとの
間でトラブル発生。1・2年生のサッカー部員が全員退部する事態に。
悠司(布川隼汰)は1人でサッカー部を守ろうとするが・・。
この問題もまだ続きそうですね。
そして親に野球を取り上げられた、サトケン(廣瀬真平)もまた・・。

●「ガリレオ」第1・2話
視聴率は快調に20%以上、映画化も発表され、この秋一番のヒットドラマ。
でもちょっと薄味に感じてしまうんです。
このモヤッとした気持ちは何だろう?と思って、
ちょっと立ち止まって考えてみました。

ドラマや映画を見てる時って、その作者はどうやって発想したんだろう?と
気になる事ってありません?
第1話の感想で、「古畑任三郎」とこの「ガリレオ」は、ドラマの形式が
似てるって書いたんですけど、「古畑」とは発想の仕方が逆なんでしょうね。
「古畑任三郎」の中でも、一番わかりやすい、イチローやSMAPのお話を
思い浮かべてみてください。
想像するに、「古畑」のお話の作り方は、まず犯人ありき。
イチローやSMAPが、万が一殺人を犯すならば、どういうケースが
考えられるだろう?そこから始まってると思うんです。
対象、動機、ふさわしい方法、ふさわしいシッポの出し方。
そしてふさわしい着地点。

「ガリレオ」はどうでしょうか。
第1話「燃える」。
ボランティアまでしてるような善人が、犯してしまう犯罪とは?
というテーマで発想されたもの、ではないですよね。
おそらく「人体発火」。それを物理学的アプローチで実現出来るか?
出来るとすれば、どういったケースで、それを実行するのが
一番「ドラマ性」があるのか?そして実行する犯人は
どういった人物であれば「ドラマ性」が増すのか?
おそらく「物理学的からくり」ありきで、語弊はあると思いますが、
設定、人物は、小説の体裁を整えるだけのもの。
第1話「燃える」では、「42回の殺人未遂」という言葉が、
ショッキングに感じましたが、これは逆から考えると、
それだけの回数を重ねなければ、成功しない事であり、
その事実を、ドラマ性が増すようにアレンジした、
いわばテーマの副産物に過ぎないように思います。
第2話「離脱る(ぬける)」は、もしかしたら「千里眼」や「透視」
といった観点のお話にしたかったのでは?と想像しています。
だけど、それじゃ事件と関連づける事が難しい。だから「幽体離脱」という
アレンジをした。そんな気がします。
そしてその「幽体離脱」を、より自然に活かせる人物(子ども)、
利用する人物(フリーライターの父親)、ドラマ的な着地点の為に必要な、
父子を陰ながら支える人物(女性)という設定を選ぶ。
2話においては、ちょっと考えてみてください。
工場傍に停まってる車の絵を描いたとしても、それがアリバイとして
通用するでしょうか?車種も特定できないわけですし。
かなり苦しい設定ですよ。
となれば、これも「物理学的からくり」ありきで、書かれたものと
考えるのが妥当ですよね。
原作は「短編」らしいので、これは致し方ない事なんでしょうが、
からくり自体が主役で、そのお話の主人公の存在自体は、
「取って付け」「後付け」なんですよね。
ちょっと薄味と感じてしまうのは、このせいではないでしょうか。
勿論、それを補うかのように、擦り切れた畳、割れた携帯の液晶、
焦げた跡のあるブロンズ像(共に1話)、熱で寝込む少年、
その少年の予言(共に2話)というように、伏線、演出はなされているんですが。

こんなドラマの解釈をして楽しいの?と言われそうですが(笑)
たまには、こういう感想もいいでしょう。
湯川(福山雅治)-内海刑事(柴咲コウ)コンビのやりとりや、
ちょっとした遊びの部分、そしてビジュアル的にも
充分楽しんで見てる事は、確かですし。

僕は「犯人ありき」のお話が、やがてあるのかな?と期待してるんです。
原作は知らないんですが、映画化のお話「容疑者Xの献身」が、
そんな内容ならいいなと。