引き継ぐこと

春は、季節の変り目、学校では年度の代わり目。会社などでは、引き継ぎの季節です。夜中に至急メールが２度入っていました。

私の一つの専門分野を引き継いで呉れた後輩が、この三月末にリタイヤするのですが、ある専門誌の執筆者から講座の沿革を書くよう依頼されていたようで、査読を頼まれました。

不明箇所が３０年以上前のことでした。記録に残りますので、うろ覚えでは許されません。夜中でもあり、資料は手元に置いていませんので、関わりあった人物の正確な氏名などでも、たどり着けるように、出身大学などヒントや、論文の共著者、誌名、年代などで内容物件を探し出して貰うことにして、出来る限り夜中に調べて、ひと先ず、返信しました。

朝食中に、不足分を改訂し補充した新しい原稿が送られてきました。この内容をみて感動しました。恩師から二代目として引き継いだ研究室の日本での位置を引き出して頂いた編者の温かい気持ちに触れたようでした。法事も墓守を引き継ぐ人間が試される行事ですので、家族、兄妹の気持ちが子供や孫たちに伝わって行くのも試されています。同様に、釣り会の代々の会長や幹事の言動は、その釣り会ばかりではなく、漁業者や魚達にも影響するのでは、と思いを走らせました。